内容説明
養護施設を出て、里親のカムとくらすトレイシーのもとに、とつぜんママから連絡がきた。「いっしょにくらさない?」長いあいだ夢見ていた、ママとの生活!でも、カムはどうなるの?トレイシーにとって、ほんとうの“わが家”とは?小学校高学年から。
著者等紹介
ウィルソン,ジャクリーン[ウィルソン,ジャクリーン][Wilson,Jacqueline]
1945年イギリスのバースに生まれる。イギリスで最も人気のある児童書作家のひとり。『バイバイわたしのおうち』(偕成社)でチルドレンズ・ブック賞、『ふたごのルビーとガーネット』(偕成社)と「リジーとひみつのティーパーティ」(理論社)でスマーティーズ賞、『タトゥーママ』(偕成社)でガーディアン賞を受賞
シャラット,ニック[シャラット,ニック][Sharratt,Nick]
1962年イギリスのロンドンに生まれる。イラストレーター・絵本作家として活躍している
小竹由美子[コタケユミコ]
1954年東京に生まれる。早稲田大学法学部卒業。児童書・一般書の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シエロ
4
?2018/10/18
チクタク
2
他人を思いやれるようになっていたり、罪悪感を感じられるようになっていたり、トレイシーの心の成長ぶりが一人称故しっかり判る。カムとの暮らしがトレイシーを変えている。その辺の描写が、然り気無くて上手い。泣けた。2013/04/30
dumpty
2
版を変えて3冊セットにしたのは大正解だと思います。いつにもまして、ニック・シャラットの絵もイケてます(笑)。2010/12/06
Tomio
1
①での出来事が、②で無かったことにされているので、違和感を感じながら読んだら、 イギリスでは①③②の順番で発表されたとの事。 お話の時系列が、①②③なので、日本ではこのような出し方になったらしい。 作者は登場人物のアンビバレンツな感情をよく理解して表しているなーと思う。 あと、簡単にうまくいかない所がちゃんとリアル。 だから、たくさんの読者に受け入れられるんだろうな。本家イギリスでは、「My Mum Tracy Beaker 」という、トレイシーがママになってるっぽいお話が出てるらしい。読みたい!2020/08/31
ヴェルナーの日記
1
「おとぎばなしはだいきらい」の続巻。主人公トレイシーは、カムという女性の里子として新たな環境下で、新しく楽しい生活が始まるはずだったのだが……。著者がファンの要望に応えて、トレイシーの精神的成長を描いている。ただ自分としては、どのようにして、あの強烈な自我を築くに至ったかの方が気になる。前回のレビューで書いたように、あの年齢で、あの性格はありえない。架空の人物としてしまえば何も言えないが、もし存在するとしたら、他の子らよりも早く自我を確立し外的障害から身を守る必要がある出来事があったに違いないからだ。2013/12/06