出版社内容情報
転落死した男の最後の言葉を聞いたボビーと、おてんば令嬢フランキーが「エヴァンズの謎」を解き明かす。クリスティ異色のロマンチック冒険ミステリー。
内容説明
「なぜエヴァンズにいわない?」ボビーは、転落死した男の最後の言葉をきく。それからというもの、何者かに命をねらわれることに…。ちょっとさえないボビーと、おてんば令嬢フランキーがしろうと探偵となって、事件の謎にいどむ。エヴァンズとは、いったいだれのことなのか?クリスティ異色のロマンチック冒険ミステリー。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六畳リエ
5
被害者が最期に口にした言葉がきっかけで、主人公は命を狙われる羽目になり、二転三転するサスペンス。ほんのり青春物語の側面も有ります。1934年に発表された作品で、西洋の文化や時代背景が取っつきにくいですが、注釈は多めで読みやすいと思います。児童書扱いですが、完訳版なのでご安心を。実は米澤穂信氏の『愚者のエンドロール』の副題が『Why didn't she ask EBA?』、つまりこの作品が元ネタと知って、興味を持ちました。でも、「ダジャレ」以上の繋がりは見つけられなかった。何か他にも意味があったのかな。2010/06/29
はちがみっつ
0
再読。ハヤカワミステリ文庫版が見当たらないので、こちらに。タイトルも訳が違う。出版社によって訳者が違うと、ストーリーの根底に流れる雰囲気も違ってくるので、自分の好みで読み比べてもいいかと思う。タイトルがそのまま最大の謎として、最終章までもつれこむ展開。ポアロともマープルとも違うコミカルなカップルが主役。2017/12/22
Masataka Shindo
0
推理小説らしくない推理小説。普通の小説みたいで面白かった!2013/05/21
たむ
0
2025.05。家の近所で事故に会い亡くなる寸前の男性を見つけるボビー。他の人が人を呼んでくる間見守っていると、突然その男性が声を出して亡くなった。「なぜエヴァンズに言わない?」検死審問で写真に違和感を感じ、謎を追い始めるボビーと友人のフランキー。アガサクリスティー らしく読みやすいお話だった。最後、なぜボビーの家の近所で亡くなったのかも含めて綺麗な伏線回収だった。2025/06/05
松(マツ)
0
推理小説のような冒険小説のような、楽しいお話でした。終わり方も素敵でにっこり。タイトルはいつ回収されるのだろうかと思いながら読み進め、最後には「なるほど!」と膝を叩きました。2024/08/16