出版社内容情報
正義感が強くて真っ正直な<坊っちゃん>が、教師として四国の中学校に赴任し、珍騒動をまきおこす。多くの人に愛読されてきた、不滅の青春文学。 小学校高学年から
内容説明
正義感が強くて、まっ正直な〈坊っちゃん〉が、新任教師として、四国の中学校に赴任した。江戸っ子の坊っちゃんが、田舎の生徒たちや、先輩教師たちを相手にまきおこす、珍騒動のかずかず。おとなから子どもまで、幅広く愛読れてきた、夏目漱石の不滅の青春文学。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sinobu
18
坊っちゃん、何かにつけては清、清って、どんだけ清一筋なんだー!!でもそうか、「坊っちゃん」ってタイトルからして清視点だものな。坊っちゃんの中で、清は理想の女性ならぬ、理想の人間、あるべき人の姿として存在するのだろうな。身分や肩書や慣習に対してくそくらえと言わんばかりの坊っちゃんが、大人になってもその主張を通してゆけるのは、清という心の柱があるからなんでしょうね。無償の愛というのは本当に高潔だ。その役目が母親ではないというのがまた漱石らしいな。(彼は幼少時代、苦労してるから…)2016/01/25
うずまきねこ
12
嫌なことがあると読み返して、真っ直ぐな坊っちゃんを羨ましく思っています。こんだけ実直に生きることができるなら…今の世の中はネットなどが便利な分、その監視が強くて生きづらく感じてしまいます。義理固く、人情に厚い人間になりたいです。2016/10/11
シフ子
12
子供が朝の読書時間に読んだもの。20年ぶりぐらいに読んだが 人となりを的確に表現したユーモアのあるあだ名 生徒の新米教師いびり 正義感あふれる者 そうでない者の描写を新鮮に感じ 面白く読む。ジュニア向けのため 現代仮名遣いに改めたり 当時の風俗に関する語句の解説があるなど 読みやすく工夫されているのも良い。夏目漱石にはまった息子は 次に『吾輩は猫である』を購入 それも読むのが楽しみ。同時期に自分が読んでいたものを 親子で読み 感想を話し合うのもいいもんだ。2015/01/25
だいきち
10
恥ずかしながら初めて読んだ。この年になるまで読んだことがなかったが、大変面白かった。もっと早く読めばよかった。豪放磊落自由奔放で、曲がったことが大嫌いの坊ちゃんが今の時代誰に当てはまろうかと考えたが、思い浮かぶものは自分も含め一人もいなかった。何度も読みたい。2017/01/21
うずまきねこ
9
年を経て読み直すと、坊っちゃんの愚直なまでの思考がとても羨ましく感じられる。現在の社会でこんな振る舞いをしたら一発で心象を悪くしてしまうだろう。当時も許されていたかどうかは定かではないが…。いずれにせよ、自分の信念を曲げず雇われ先の言いなりには絶対にならないという姿が痛快である。2016/08/28