出版社内容情報
はるか海の深くにある水底の国。少女タマオは、ある朝、落ちてきた少年をみつける。それは失われた宝剣をさがす旅のはじまりだった!
内容説明
「波のそこにも都はありましょうぞ。」はるか海深くにあるという、水底の国。少女タマオは、ある朝、天海から落ちてきた少年をみつける。地上の国の帝だと名のる少年は、大事な宝剣をなくしてしまったらしい。タマオはひょんなことから、少年と水族の男ギョイ、そして、いろこの宮の姫ウシオとともに、失われた宝剣をさがす旅にでる。末吉暁子が『平家物語』をモチーフにえがく、わだつみの冒険ファンタジー。小学校高学年から。
著者等紹介
末吉暁子[スエヨシアキコ]
神奈川県生まれ。『星に帰った少女』で日本児童文学者協会新人賞・日本児童文芸家協会新人賞、『ママの黄色い子象』で野間児童文芸賞、『雨ふり花さいた』で小学館児童出版文化賞、『赤い髪のミウ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞
佐竹美保[サタケミホ]
富山県生まれ。SF・ファンタジーの分野で多くの作品の表紙、さし絵を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さつき
58
海の底にある水底の国に、幼くして波の下に消えた安徳天皇がたどり着き、いろこの宮の大王の眷属ウシオや下働きのタマオと共に失った宝剣を求めて旅に出る冒険物語。佐竹美保さんの幻想的で温かみのある挿し絵によって、水底の世界により引き込まれます。前日譚のような作品があるそうなので、そちらも読んでみたいです。2019/12/13
anne@灯れ松明の火
24
新刊棚で。他の作品が良かったのと、挿絵が佐竹美保さんなのに惹かれて。「波のそこにも都はありましょうぞ」『平家物語』の尼御前の言葉から、深い深い海の底に「水底の国」を創造し、冒険ファンタジーを紡いだ末吉さんはすごい。そして、その世界を見事に描き出す佐竹さんも素晴らしい。様々な苦難を乗り越えたタマオたちは皆それぞれに成長していく。子どもも、大人も、楽しめる作品だと思う。ただ、ラストがちょっと盛り上がりに欠けるようにも思う。余韻があるのはいいのだが、もう一言はあると思って、めくったら、あとがきだった^^; 2015/08/17
どら母 学校図書館を考える
11
Xでどなたかが取り上げてくださったので、予約して読みました。挿し絵の佐竹さんに惹かれて。平家物語や神話の世界がベースになりながら、新しい。2024/11/17
himawari
9
佐竹美保さんの絵に惹かれて手に取った。あまり盛り上がりがなく、最後もそんなものかという感じ。設定は面白いのでもっと楽しく出来そうなのにもったいないなぁと思ってしまった。著者は、あの「ザワザワ森のガンコちゃん」を書いた人らしい。なるほど、これなら子供にも分かり易く、人形劇にしたらいいのかもしれない。2015/10/08
頼ちゃん
7
歴史ファンタジーが好きで、特に平家は好きなので、題名を見たときに、読みたいと思いました。面白かったです。途中のザンのところにページが長くさかれて、あと少しでどうやって終わらせるんだろうとおもいましたが、最後も良かったです。タマオとタイラギはその後どうなったのでしょうか?読んでいる途中に作者が亡くなって、びっくりしました。2016/06/02