感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
108
最初から正体がわかっている足長おじさん。あちこちから化石の変わりに赤ちゃんをつれてくるガム。自分は連れてくるだけで、姪やメイドにまかせっきりで、すでに消息さえわからなくても、彼の大きな愛がみんなを幸せにしている、そんなすてきなお話。少し口うるさいメイドだって、赤ちゃんを抱っこしたら、目尻が下がるに決まっている。子供たちをあるがままの状態で自分たちなりに育てる大人たち、それに手をさしのべる近所の人たち。善意のあるところには善意は集まってくるのだと思った。2016/10/07
扉のこちら側
86
2017年157冊め。【285/G1000】3人の孤児の少女が引き取られた先で姉妹となるが、引き取ってくれた富豪のおじさんは大好きな化石発掘の旅に出たまま消息不明に。三姉妹はおじさんの姪の後見でダンサーや女優の養成学校の給付性として成長していく。嫌味なライバルの描写がなくても少女の成長譚は描けると示している点を評価したい。そしてこのいい加減でお金持ちなおじさん、好きです。2017/02/15
NAO
55
一つの家で育てられた三人の孤児の少女が、新しい三人だけの姓を持ち、世界にその名を残すことを誓い合う。悪い人など全くおらず、誰もがこの三人のために力を貸し、彼女たちも懸命に頑張っているというのに、三人を引き合わせた教授のその後の扱われ方があまりにも雑。女の子たちの夢をかなえる舞台には、年老いた老人は入る余地もなかったのか。2018/04/08