出版社内容情報
勇平の拾った小さな祠(ほこら)は、まるで魔法のランプのように願い事をかなえてくれますが、引き替えにいやなこともおこってしまう。 小学校高学年から
内容説明
「ほこらだよ。神さまの家。ほら、神社のすみっこにも、お稲荷さんがたっているだろ。」学校の勉強はそうでもないのに、数馬は、こういうふしぎなことをよく知っている。かけっこだってそうだ。運動会でははやくないのに、リキ入れて走るとすごくはやい。準一もかわった才能の持ちぬしで、いつも学校の道具を全部持ち歩いて大荷物。万事手をぬかないから、なんでもすこしおくれる。ぼくたち三人がみつけた「ほこら」。数馬のいうとおり、神さまが住んでいるみたいで、願いごとをすると、かなうんだけど、どうも、それだけじゃすまないみたいだ…。小さな「ほこら」をめぐる三人の小学5年生のファンキーファンタジー。
著者等紹介
富安陽子[トミヤスヨウコ]
1959年東京都に生まれる。和光大学人文学部文学科卒業。『クヌギ林のザワザワ荘』で日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞、「小さなスズナ姫」シリーズで新美南吉児童文学賞、『空へつづく神話』でサンケイ児童出版文化賞を受賞
小松良佳[コマツヨシカ]
1977年埼玉県に生まれる。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科卒業。在学中は、漫画研究会に所属。第2回「創作キャラコン学生大賞」ほのぼのキャラ大賞受賞
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感想・レビュー
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ミーコ
38
あらすじを読んで、図書館の書庫に入ってたのを出して貰いました。取り壊した家の廃棄物の中から ほこら… 怖いぞ 祟りは大丈夫❓と思いながら読み始めます。ご利益がある変わりに悪い事も起こる・・・ やっぱりヤバそう? でも富安さん 上手いです。神さまからの返事と思ってた音はー。意地悪な子供が出て来たり、イジメも。。。 だけど心配は要りません。スッキリさせて貰えます。今日も富安さん本 2冊借りて来ました。疲れてる時には心が温かくなって もってこいな本です。2018/07/26
こゆ
18
幼馴染の三人組が工事現場から見つけたほこら。ほこらには神様がいて、願いを叶えてくれることがわかるが、どうもそれだけでは済まないようなー。面白かった!個性ある男子三人組、秘密基地、ファンタジーな展開に少し切ない最後で、大人が読んでもワクワクと読めた。ゲームボーイが出てきたから私世代の本なのかと思いきや、意外と初版は2002年と新しめ。神様は拾った人の都合だけでは動かない。それを感覚的にわかっている主人公の子が好ましいし、マイペースな友達も良い。我が子にもこんな友達ができたらいいなと心から思った。2022/09/23
退院した雨巫女。
13
《私-図書館》秘密基地、私もありました。宝物を隠したり、楽しかったなあ。私は、ほこらの力信じながら、読んでました。(笑)2016/10/17
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
『司書と先生がつくる学校図書館』より5年生向け。2021/03/29
紅花
11
小4娘が読み、最近一番面白かったお話と言うことで、親も読んでみた。一気に読んでしまった。色んなテーマが含まれている本だと思う。結局「神様のがいるか?いないか?」は未解決のままで終わる。当初「人を呪えば穴二つ」と言う言葉が浮かぶような出来事の連続。そんな中発生する事件。三人組は他力に頼って良いのか迷いながら、それぞれの個性を生かしながら、最後は自力で問題に立ち向かっていく姿に清々しさを感じる。けど、大人の私は、相手の意地悪3人組のその後も気になったりして。2014/07/26