内容説明
ぼくの宿題を持ったまま地上から消えうせたシンチンシンチンを探すうにぼくはヨクノポリスと呼ばれるふしぎな近未来都市へ迷いこむ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らくだ
7
子供のころ読んで、死ぬほど面白かったのを思い出して読んでみた。大人になったから今はそうでもない。方向性としてはミヒャエル・エンデの「モモ」みたいな感じ。現代の物質主義にまみれた社会を主人公が壊すといったもの。ただモモが優しい心から皆のために戦ったのに対し、この作品の主人公タケシは自分の宿題ノートを取り返すために全てをぶち壊して結果的に人助けになったという感じ。結構思い切った性格なのでいっそ清々しかった。いこいの館の老人たちが一番怖かった。2013/09/18
You
1
ッかー!この時代の長編児童文学の世紀末的不条理感よ(1992年刊)!たまらねえ!よくよく読むまでもなく風刺的な世界観は理解の範疇を超えており、もはや四次元空間である!このSFを現役小中学生時代に読めた人が羨ましい。どんな感想を抱いたのだろうか。92年といえば私は田舎の村の低学年。デシリットルだのスイミーだの勉強してた頃で、塾だの受験戦争だのとは全く無縁に生活していたが、詰め込み教育とゆとり教育の間で大きく動きつつある時代の中で、熱心な家庭と大らかな家庭での教育格差が大きい時でもあったのかもしれないな。2025/02/03
hamachi
1
おそらく人生で初めて読んだSFディストピア小説だと思います。小学校の学級文庫にあり、あまりに面白くて卒業までに何度も読んだことを思い出します。自分の読書の嗜好はこの本にかなり影響を受けたと言えます。久しぶりに読みましたがやはり大好きなバイブルです。2025/02/09
鶴
1
小学生のときに友達に勧められて読んだ。ずっと、もう一度読みたいと思っていたが、題名を忘れてしまい大学生にんってようやく再び手にできた。小学生で読んだときは怖かったのに、今読んでみるとあれっ?こんなだっけという感じがした。また10年位したら読み返したい:)2011/01/09
ayakat
1
私のトラウマ児童文学。おかげで地下鉄が好き(&怖く)なりました。今読んでみたら普通にSFホラーとして面白い。球の内部に向かって街があるとかビジュアルでも見てみたい。表現も、一人称「おれ」の語り口といい、テンポがよくってなんだかラノベみたいだと思ったり。2009/06/28