出版社内容情報
ストーリーの展開を4つのタイプに分けて編集した作品集。本を読みたい気分は、その時々でちがうはず。各巻のタイトルを見てもわかるとおり、たとえば、おだやかな気持ちになりたいときは、『きっと、物語はよりそう』、ハッピーエンドのお話がしっくりこないときは、『さらに、物語は迷いこむ』というように、今までにない視点で本を選べる。短編集なので手に取りやすく、気軽に小説の面白さに触れられる。
内容説明
父親の出張で、トオルは一人留守番をすることになった。さんざん遊んで自宅のマンションにもどる。朝までゲームができると思うと、ついにやけてしまう。しかし、トオルの住んでいる部屋が、なぜか見つからない。「カギはもってる」より。思わぬ方向にストーリーが進む予測不能の作品集。小学校中学年から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨ミール
38
ある程度、本が読めるお子さんにならおすすめします。直球じゃない、こんな話もたまにはいいよね。そのときには理解できなくても、大きくなってふと思い出すようなことがあれば、読んだ意味がある。2023/05/31
アルカリオン
13
短編6編。村上しいこ「カギはもってる」は面白かった。次点は今井恭子「富士野町のケンちゃん」。どちらもほどよい不条理感。2021/06/21
びすけっと
7
2020年2月刊。図書館新刊棚、出会い本。6編によるアンソロジー。世にも不思議な物語の児童書版といえるかな。おどろおどろしい雰囲気は好みが分かれそうですが、ついつい読み進めたい気分に駆られ、あっという間に読了しました。2020/03/20
Midori Matsuoka
6
6人の作家さんによる6つの短編集。ラストにぞくっとする感じがどの作品にもあるが、少しひねりすぎ?ていて、私の頭ではすとんと終われず何度か読み直してしまった。 子どもは好きそうだけど、万人うけするかというと好みが分かれそう。 村上しいこさんの「カギはもってる」が面白かった。小学生ならではの世界。実際に起こったら怖い!でも想像すると笑っちゃう、という絶妙なバランス感覚が私のツボに入った。2020/03/23
気まぐれうさぎ
4
安易に「知ってる作家さんがいる!」と思って予約してみたら児童書だった(最初の感想が「字が!大きい!!」だった)。『物語は4つの顔をもつ』というシリーズの中の1作みたいなので、これも縁だと思って残りの3冊も読んでみようかな。「迷いこむ」がタイトルというだけあって、不思議なお話が多かった。この中では『この教室を見つけた君へ』と『静かな救急車』がお気に入り。ふと思ったけど、こういう児童書を、児童だった頃に読んでいたらまた違った感想を持ったのかな。どうなんだろう。2020/08/18