内容説明
あき―たいふう、むしのこえ、つき、もみじ。あざやかに秋をえがいた短編と詩十五編を収録。小学校中学年から。
目次
九月(くがつがきたよ(まど/みちお)
アンカー(河原/潤子)
木の葉(三木/卓)
台風が来た(群れ/ようこ)
しか(佐野/洋子))
十月(月夜に足をくう(佐野/美津男)
もしかしたら(内田/麟太郎)
おるすばん(池澤/夏樹)
水のトンネル(佐藤/さとる)
銀色の幻想(那須田/淳))
十一月(石仏―晩秋(吉野/弘)
鬼がら(たかし/よいち)
カシワの葉(松居/スーザン)
石ころ(岡田/淳)
王(市川/宣子))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
92
初秋から晩秋までをモチーフにした短編と詩の十五編。河原潤子さん「アンカー」思春期の複雑微妙な感情が上手く表され、清々しいラストの情景が鮮やかに浮かび上がる。群ようこさん「台風が来た」子供の頃の台風に対する非日常の高揚感に共感。佐野美津男さん「月夜に足をくう」不気味…。内田麟太郎さん「もしかしたら」頭の良さを自画自賛してたオオカミのオチがシュール。吉田弘さん「石仏ー晩秋」のどかな晩秋の様子が縁起良く浮かぶこの詩はお気に入り。2020/10/11
あつひめ
55
作者を見ると大人向け。でも、中は、子供でも読書の世界を広げることができそうな素敵な世界が広がっている。秋は、目で見て、匂いで感じて…どの季節よりも空想が広がるような気がする。さあ、次は冬…かな。2016/09/28
瑪瑙(サードニックス)
42
9月から11月までの「秋」に関する詩や俳句やお話。子供向きの不思議なお話が多かったです。可愛いものもありましたが、物悲しいものもありました。秋はやがてやってくる冬に向かうせいか、物悲しいお話が似合います。2016/10/19
ちえ
38
9月から11月まで15編の詩と短編。各月それぞれ5編ずつ詩、次のページに俳句(小林一茶、正岡子規、北原白秋)続いて短編、と凝っていて(子供たちにいいものを届けよう)という作り手の思いが伝わってくる。色々な作者、色々な作品(詩、俳句、物語)に触れられるのがとてもよかった。9月から11月は夏の終わりから本格的な冬になるまでの季節。そういえば9月上旬は36度の暑い日があったのに、読み終えた昨日は本格的な雪。タイムリーに閉架から出してもらったな。挿絵はささめやゆき、カバー絵は川上隆子。2019/11/08
あかつき号
11
夏より不思議な世界が多かった。2016/09/12