出版社内容情報
かみなりのあと、停電で家の中がまっ暗になりました。おとうさんがろうそくに火を灯したとき、マックスはたずねました。「おとうさん、こわいとおもったことある?」「だれでもこわいっておもうことはあるよ」と、おとうさんは、いくつもの「こわい」について話してくれました。知らないことをこわいって感じたり、激しい言葉がつきささっておびえることもある、どうしようもなくこわくなったり、自由になるのがこわいこともある、かたいからを身につけて、こわくないふりをしている人もいる……でも、おとうさんは、最後にマックスに希望を伝えてくれます。「こわい」についての分析、解説もあります。「こわい」について改めて考えてみることで、「こわい」を受け入れることができるようになるかもしれません。
同じ著者たちによる『どうして なくの?』があります。
内容説明
だれでもこわいっておもうことはある。4歳から。
著者等紹介
センデル,アナ[センデル,アナ] [Sender,Ana]
1978年、バルセロナ郊外のテラッサという町で生まれました(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
160
表紙絵のインパクトとタイトルに魅かれ、読みました。 スペイン人作家の絵本、こわさの根源に迫る哲学的な内容でした。 https://www.kaiseisha.co.jp/books/97840332866002023/03/07
ヒラP@ehon.gohon
33
「怖い」という概念について考える絵本です。 どんなことに対して怖いと感じるのか、様々なシチュエーションが列挙されていきます。 紹介されている他にも、人それぞれの「怖い」があるかも知れません。 この本では、その解決法は示されません。 脈絡もなく並べられた怖さは、恐怖という共通点はあっても、異質のものだからです。 でも、どんなに怖いと思っても、君の前には道があるのだと、一言が解決法を示しているようです。 解決法は、それぞれに考えることかも知れません。 2023/05/10
わむう
22
スペインの絵本。雷の後に停電。お父さんに「こわいと思うことはある?」と尋ねると、たくさんあるけど前へ進む道があり、怖いものの正体を知ると平気になると教えられる。電気がついてすぐに、お父さんに怖い話をせがんだのは苦手なことを克服したのかな。見返しの大きな黒い卵の絵が、裏表紙では小さくなって割れています。2024/05/11
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
19
「こわい」という感情は、この世に生まれた時から誰にでもあるのでしょう。何に対して「こわい」のかは人それぞれ。絵本を読んでいると、哲学的に感じました。男の子に説明するお父さんの「どんなこわいが あったとしても、きみのまえには、みちが あるんだ。」そう1歩ずつでも前に進まなくてはなりません。2023/03/25
みさどん
15
角田さんの本に、怖いことはそれ自体ではなくそれを考えることが怖い、という一説があったけれど、それを本にしたみたいだった。怖いという気持ちの中身はそれほどでもないんだということ。子ども向けに恐怖の挿絵がなんとなくほんわかで、主人公もそれほど怖がっていなくて。子どもには、危ないばかりを言うのではなく励ます体でいなければ、何事も踏み出す人になれないのだ。2023/12/13