出版社内容情報
新しい1日をむかえるために窓をあける子どもたち。
なにげない日々の繰り返し、その中にこそある生きることの喜びを描いた絵本。
内容説明
なにげない日々のくりかえし、そのなかにこそあるたしかな希望、生きることのよろこび、きみのまちははれてるかな。大気にみなぎる光と気配、風景の力を描く荒井良二のあらたな傑作。3歳から。
著者等紹介
荒井良二[アライリョウジ]
1956年山形県生まれ。『ルフランルフラン』で日本絵本賞を、『たいようオルガン』でJBBY賞を受賞するほか、ボローニャ児童図書展特別賞、小学館児童出版文化賞、講談社出版文化賞絵本賞など受賞多数。2005年には日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞した。絵本のほかにも映像作品「スキマの国のポルタ」が文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
271
あなたの部屋の窓からはどんな世界が見えますか。大きな山のてっぺんは晴れていますか。霞んでいますか。川は今日も流れています。コンクリートの壁だったら少し悲しいけれど、外に出れば空が見えますよ。雲も見えますよ。一つひとつの雨粒を追いかけると楽しくなりますよ。いつかきっと大きな窓から大きな空と大きな海が見えるところに住んでみたいな。毎朝いろんな景色が迎えてくれたらどんなに幸せでしょう。あさになったらまどをあけますよ。春は近いのですから。新鮮な空気を取り入れて、大きく息を吸いこんで、一日が感謝からはじまるのです。2023/03/12
匠
236
とても美しい絵本だ。山の見える田舎町、車が行き交う都会、世界のいろんな場所に朝がやってくる。地球と太陽がある限り、必ず平等に訪れる朝。そこに比喩されるさまざまなことは読み手それぞれが受け取れば良いのだと思う。例えばうつ病には、朝起きてから朝陽を目にすることでセトロニンのバランスを調整するのに効果的。そしてどんな人にとっても、朝陽を浴びることは脳の活性化に繋がる。また、夜の闇のような悲しみや苦しみの中にいる人にとっても、やがて朝と同じような光は見えてくるのだと信じたい。だから今日も朝一番に僕は窓をあける。2014/08/15
seacalf
192
『だからぼくはここが好き』まるで詩のようにシンプルで沁み渡る文章にグッとくる。自分の目の前にあるものすべてをあるがままに受け入れて、素直に喜ぶ。文の素晴らしさもさることながら、とにかく画がすごい。山里や大都会や辺境の土地、南国。大胆でダイナミックで色彩豊かな風景に目を奪われること間違いなし。どこかで紹介されて、ずっと読んでみたかった絵本だったが、なるほど、これは多くの人を魅了する訳だ。2018/05/07
シナモン
171
図書館本。朝になって窓を開けたとき見えるいろんな風景。山の緑が広がってたり、賑やかな街並みだったり、海や川が見えたり。入り乱れる色が鮮やかでスカッとした明るい気持ちになる一冊でした。元気がでますね。2020/02/01
gtn
163
海も山も木も街も変わらずそこにあるが、一日の始まりに窓を開けるからこそ、それらが生命に飛び込んでくる。2021/01/20
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