出版社内容情報
莫大な借金を残して消えた父親の跡をたどり旅する少年と、祖父・父・子の葛藤を描く。 小学校高学年から
内容説明
ルーカスが小さい頃、父さんは莫大な借金を残していなくなった。大工の棟梁だったおじいさんは、その借金を返すため、仲間とルーカスをつれて、アメリカへ渡った。長い鉛旅、ミシシッピを逆上る先々で、父の存在をにおわす謎の男“チャーリー”。ルーカスはミステリアスな手がかりをほぐしながら、父と祖父との葛藤を知り、自分の進むべき道を手さぐりしていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
5
何の疑問も抱かずに大工を世襲し権力と自信に満ちあふれている祖父。自由をもぎ取り家を出た画家志望の父。少年ルーカスはこの二人の生き方から自分の行くべき道を探る。ルーカスに与えられた輝かしい自由。しかし自由には常に重い自己責任がつきまとう。近代化の遅れた東プロイセン、二ヶ月の帆船の旅、奴隷解放直後の新生アメリカを舞台に社会主義の萌芽、職人社会から機械社会への移行まで取り込んで多感な少年期の成長を描いたスケールの大きな作品。2006/06/28
