測る世界史―「世界の基準」となった7つの単位の物語

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測る世界史―「世界の基準」となった7つの単位の物語

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784023322875
  • NDC分類 420.72
  • Cコード C0020

出版社内容情報

世界史は、測ることから始まった──人類の6000年にわたる試行錯誤、天才科学者たちによる世紀の大発見を、物理学の世界的権威が余すところなく解説。メートルやキログラムなど、文明の繁栄を支える「7つの単位」の秘密に迫る。

内容説明

人類が追い求めた「客観性」と「正確さ」の歴史。万国共通の完全な言語である「7つの単位」、そして極めて高い精度の「測定」がなければ、現代社会も科学も技術も、決して存在できなかった。長さ、メートル。時間、秒。重さ、キログラム。温度、ケルビン。電流、アンペア。物質量、モル。明るさ、カンデラ。すべての文明は、「モノサシ」から始まった。物理学の世界的権威が語る人類6000年の挑戦と科学者の叡智。

目次

第1章 メートル―革命が生んだ「長さ」の定義
第2章 秒―太陽と音楽が育んだ「時間」の流れ
第3章 キログラム―水瓶から原爆に至る「重さ」の悲劇
第4章 ケルビン―冷熱のあいだで変化し続ける「温度」
第5章 アンペア―紀元前から人類を分かつ「電流」
第6章 モル―化学を扱いやすいものにした「束」
第7章 カンデラ―生命の「明るさ」を測ったろうそく

著者等紹介

マルティン,ピエロ[マルティン,ピエロ] [Martin,Piero]
イタリアのパドヴァ大学の正教授。専門は、実験物理学(熱核融合)。物理学の進歩に貢献した人物として、アメリカ物理学会で「フェロー」に選出されている。国際雑誌に120本以上の科学論文を執筆し、パドヴァでのRFX実験、欧州特別委員会の「ユーロフュージョン中型トカマク」など、大規模な国際研究プロジェクトの科学責任者を務める。ラジオ、テレビ、新聞などのメディアや数多くのイベントで、積極的に科学の普及を努めている

川島蓮[カワシマレン]
翻訳・通訳者、文化人類学およびジェンダー学研究者。オーストラリア国立大学博士号取得(PhD.,International,Political and Strategic Studies)。NHKワールドニュース同時通訳、在日本メキシコ大使館、国連女性開発基金(UNIFEM、現UN Women)勤務、イタリアのローマ・サピエンツァ大学非常勤講師などを経て、今に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

111
国際単位系の7つの基本単位ごとに章立てがなされ、科学の歴史が生き生きと語られる。確かに、感覚的なMKS単位系に比べ、光速・プランク定数などの基礎物理定数を規定した上で定義されるSI系の考え方は画期的である。核融合の専門家である著者には、相対性理論と量子力学が生まれる物語への思い入れが強く、時間・長さ・質量の章は非常に充実。一方、電流・温度・物質量・光度は、ちょっと流し気味か…。それでも、豊富なアネクドートを駆使しながら、「単位」を切り口として、科学が辿ってきた道のりを語る著者の語り口は、とても魅力的。2023/07/24

まえぞう

29
私の生涯の課題である単位の話しです。7つあるSIの基本単位について、その具体的な説明というよりは、その背景にある科学探究の歴史についてエピソードも交えながら解説します。著者がイタリア人のためか、有名なガリレオやフェルミだけでなく、何人かのイタリア人の業績に言及があります。2023/07/21

よっち

29
世界史は、測ることから始まった。人類の6000年にわたる試行錯誤、天才科学者たちによる世紀の大発見を、文明の繁栄を支える「7つの単位」の秘密に迫る一冊。4万年前から始まり、権力と信頼を作り出し、歴史を動かしてきた測定。フランス革命が産んだ長さの定義メートル、太陽と音楽が産んだ秒、原爆に至る重さの悲劇kg、変化し続ける温度ケルビン、紀元前から人類を分かつアンペア、化学を扱いやすいものにしたモル、生命の明るさを測ったカンデラ。人類の進化に不可欠だった7つの単位にまつわるエピソードはなかなか興味深かったですね。2023/07/16

to boy

15
基本的な単位である7つの国際単位系の成り立ちを詳しく知ることができました。それまで地方でまちまちだった長さの単位がフランス革命の機にメートルで統一されたとの事。でも、日本では秀吉が太閤検地の為に桝を統一していた事を思えばすごい事かなと思った。長さや重さ、時間や温度など以前は基準となる原器があったが、現代は物理現象を基にした不変の基準にとって代わっているとの事で人類の進歩を感じました。2023/08/15

袖崎いたる

4
興味はおもに時間に偏ったが、その点に限ったとしても、おもしろかった。不意打ち的にビートルズやジミ・ヘンドリックスの名前が出てきたりして、サービス精神を感じる。ヘンドリックスに関してはまさかこんな名言を吐いていたとは!と驚かされた。ピカソのエピソードもある。ちょこちょこっと描いたやつがありえないほどの高額になるとかね。そしてアリストテレスないしニュートンからアインシュタインへの時間観の革命ね。数学者ミンコフスキーの洞察もよき。これからは空間や時間をそれそのものとして切りだして考えるのはナンセンスとなる、って2025/01/15

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