内容説明
トランプ大統領の誕生は、日本が長年苦しんできた経済の長期停滞を打ち破るきっかけになるかもしれない。米経済成長率はリーマンショック前の水準まで上がる?トランプの経済政策は最新の経済学の流れと一致。イギリス経済リスクは杞憂、欧州は「分裂」へ。割を食うのは中国とメキシコ。原油価格はさらに下落する?中国の対外強硬路線が“ブラック・スワン”。日本は防衛産業で経済成長へ?米再金融緩和でドル安へ?米TPP離脱は悲観する必要なし?日本はデフレ脱却、製造業復活へ?人気エコノミストが鋭く予測する!
目次
第1章 予想外のトランプ勝利
第2章 「トランプ現象」は歴史の転換点である
第3章 トランプの経済政策構想
第4章 トランポノミクスの正体
第5章 正念場を迎える欧州
第6章 トランポノミクスのターゲットになる中国
第7章 トランポノミクスでマーケットはどうなる?
終章 トランプ政権誕生で日本はどうなる?
著者等紹介
安達誠司[アダチセイジ]
1965年生まれ。東京大学経済学部卒業。大和総研経済調査部、クレディ・スイスファーストボストン証券経済調査部、ドイツ証券経済調査部シニアエコノミストなどを経て、丸三証券経済調査部長。『脱デフレの歴史分析』(藤原書店)で第1回河上肇賞、『恐慌脱出』(東洋経済新報社)で第1回政策分析ネットワーク賞(シンクタンク賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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5 よういち
101
大胆な発言から世界的にも揶揄されがちなトランプ大統領であるが、自国の経済・財政を救おうとする姿勢は、成功した経済人ならではの施策であるし、ある意味既存の"政治屋"には取れない行動なのかもしれない。大国の立場を擁した物言いではあるが、もしかしたら他国の経済政策にも参考になるところもあるのではなかろうか。◆米国民中間層の不満が呼んだトランプ現象は歴史の転換点。/グローパル化とローカル化は繰り返される。◆ここへ来ての新型コロナ影響であるが、それまでのことは本書は読み切っているなあという印象。2020/08/08
taroyan
2
絶妙のタイミングで発刊された同書は、今後のトランプ新大統領の各種政策がどのように展開されていくか、またイギリスのEU離脱、ユーロ危機、中国の対外強硬路線の行方そして、日本経済の今後のとるべき政策を著者の冷静かつ独自の視点で読み解き、具体的に示唆されている。おわりにトランプ氏の大統領選の勝利演説を締めくくりが「You Can't Always Get What You Want.」というローリング・ストーンズの名曲であったことが非常に感慨深いと紹介されているところが、ロックファンならではの視点かなと思った。2017/01/28
HIDE
0
マスコミがいかにデタラメを言っているのかがよくわかる本。今後の金融、財政政策の考察が面白い。2017/06/29
RyoShun
0
ルイスの転換点:1人当たりGDPの水準が8,000ドルに到達すれば、それなりに国民一人一人の生活水準も上昇しており、もはや、それまでの低賃金労働では我慢できなくなる2017/01/23
bassai718
0
トランプが就任したばかりの頃の著作。著者の専門外である政治や安全保障などの記述にはやや疑問があるが、財政・金融関係の予測は流石というところ。2020/01/07