出版社内容情報
【芸術生活/写真工芸】写真専門誌「アサヒカメラ」で18年に渡って続く人気連載「シーナの写真日記」を単行本にした『風まかせ写真館』『いいかげんな青い空』に続く第3弾。2009年からの掲載分を収録。作家の優しいまなざしが、本人が撮影した写真と文で伝わります。
内容説明
旅から旅への雲や風、至福と蠱惑の夜の粒々。椎名誠の粗い写真とその文章。1989年からはじまった『アサヒカメラ』でもっとも長い連載。世界を走りぬけているようだが、実際は高度障害や二日酔いにやられてへたりこみ、雲を眺めて撮っていた「シーナの写真日記」5年ぶりの第4集。
目次
日本編(藤沢牧場にて;津軽半島の漁師;津軽の牙風 ほか)
アジア編(イラワジ川に沿って;豊かなメコン;ラオス・アカ族の朝食はいつもタケノコ ほか)
南米その他編(パイネ山群へ;マゼラン海峡の密漁者;ハノーバー島への小さな航海 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひなきち
11
タイトルに一目惚れして、手にとりました。椎名誠さんの紀行写真と文章は初めて読みましたが、読んでいて心地よかったです。国境と辺境の町は、日本にはないところだから、より印象に残りました。日本を基準に考えてはいけない、世界にはまだまだ未知なる国があるのだと実感しました。2016/01/11
ほじゅどー
10
★★★アサヒカメラで270回以上も連載されている「シーナの写真日記」。モノクロのスナップ写真はどれも味わい深い。2016/07/28
りょうけん
7
シーナ兄い作品。 「アサヒカメラ」連載の写真エッセイを本にしたもの。 これで4冊目らしい。 そしてわたしはたぶんそれらを全部観て読んでいる。 今号は一番新しい掲載で2012年12月号のところまで。 あれま4年近くも昔のものなのね。 雑誌の種類や出版社によって初出掲載からこのような「本」になるまでの期間には大幅な差がある。 この「アサヒカメラ」はめちゃくちゃ遅いほうだろう。 凄ごく早いのにわ、サンデー毎日掲載の「ナマコのからえばり シリーズ」がある。 これはほとんどラスト話掲載週刊誌の発行から二ヶ月後くら2016/02/23
書の旅人
7
椎名さんの撮る風景が大好きで、出ると必ず購入。この日も本来ならば、予算オーバーなんだけど、後で絶対後悔するし、どうせ舞い戻って来るのだからと、あれこれ自分で自分に言い分けして購入。やはりステキな写真が多い…。犬や子どもが大好きな椎名さんが撮る写真は、どれも微笑ましい。いずれ自分も、街を訪れた子どもたちの写真を撮り、翌年のイベントで展示出来たらと夢を描く。月日は流れ、すっかり大人になって再び訪れてくれた時、幼い頃の自分を見つけて喜んでもらえたら…。夢はどんどん膨らんでゆく。2015/12/07
amdd
5
「岩ガキとタケノコの焼いたやつを肴にまずは生ビールを一杯。タケノコは根曲がりダケというもので今が旬という。皮ごと焼くのでアチチあちちといいながら皮をとり、湯気のたつところをしょうゆマヨネーズなんかをつけて食べる。さっぱりしていておいしい。」「アダンの林のあいだの細い道をいくと、いきなりめあての海に出た。左右の海岸がぐんとひらけて、海はやさしいおかあさんのようにゆったり凪いでいる。」2020/08/07