内容説明
西行、与太郎、幇間、遊女など、噺に登場する人物の伝承や風俗の背景にわけ入り、冥途や幻術の不思議も活写していく。噺を面白く聴き、愉しさが倍加する落語の考証読み物である。狂歌から落語への形成に関わる「木室卯雲の足跡」を併録。
目次
前座咄・落語版西行物語
滑稽噺・考証与太郎伝
一八咄・幇間有情
廓ばなし・太夫辻君考
芝居噺・冥途の往来
異国咄・「鉄拐」と幻術の話
番外・木室卯雲の足跡―落語の形成に関する一側面
著者等紹介
石井明[イシイアキラ]
1936年横浜市に生まれ、葛飾の柴又で育つ。国学院大学文学部を卒業後、出版社に勤務して、文学、歴史、美術書や各種の辞典・事典の編集に携わる。在職中から諸芸懇話会、日本風俗史学会、歌舞伎学会などに所属して、芸能と風俗との関わりを研究し、著述・講演活動などをおこなう
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