内容説明
「坂本さんよ、おまえさんは死んでしまったが、おれは生き残った」坂本龍馬の「海援隊の思想」に影響され、三菱商会を創業した岩崎弥太郎。海援隊と三菱商会はなにが違ったのか?巨大財閥の地盤はどうつくられたのか?弥太郎の経営・組織論に迫る。
目次
第1章 詩とソロバン―実業家・弥太郎を育んだ土佐魂(江戸の空気は自由だ;「関ケ原」から生まれた、土佐の怨念;身分制度と岩崎家;賢母の教え;後藤象二郎からの依頼吉田東洋と海防論;ジョン万次郎のアメリカ話;長崎での挫折;武士も食わにゃーあかんぜよ;弥太郎の雌伏)
第2章 維新の胎動・海援隊の設立―激動の中でこそ新たな人材が生まれる(激変する土佐;武市半平太の過激行動;土佐勤王党の終焉;時代の先駆者;勝海舟と佐久間象山;→太郎のグローカリズム;藩救済の限界・土佐藩のモデルチェンジ)
第3章 龍馬の遺言―海援隊から三菱商会へ引き継がれた志(弥太郎の出廬;陽気なフィクサー・豊川良平;後継者・弥之助;人材を輩出した岩崎家の同族主義;再び、長崎へ;坂本龍馬との出会い;経済と政治の間で;龍馬の死―維新へ;石川七財;実業人・五代友厚;川田小一郎;実業家・弥太郎の誕生;龍馬からの遺産;武士を廃業する;三菱の誕生)
著者等紹介
童門冬二[ドウモンフユジ]
1927年生まれ。東京都庁で知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長などを歴任。79年、美濃部都知事の引退とともに都庁を退職し、作家生活に専念。また日本各地の中小企業団体、自治体、文化グループなどを対象に精力的な講演活動も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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