出版社内容情報
世界2位の経済大国が、なぜ39位に転落したのか。バブル崩壊から30年、停滞の真因を解剖。アベノミクス、新自由主義……数々の特効薬が効かなかった理由とは。金融から社会保障まで、分野別の具体策まで踏み込む本格的再建論。
【目次】
内容説明
全力でもがいて、沈んだ奇跡の経済大国・失敗の本質。冷徹なデータが暴くこの国の現在地と未来図。企業の利益は5倍→1人当たりのGDPは2位から39位。円安が進んだ→輸出は増えなかった。生産性は30%UP→実質賃金は横ばい。
目次
序章 「日本病」を解剖する
第1章 日本の成長時代―明治からバブル崩壊まで
第2章 「失われた」時代を振り返る
第3章 もはや「輸出大国」ではない―国際経済関係・産業
第4章 経営と働き方のどこが問題か―企業・雇用・労働
第5章 維持不可能な現状を直視せよ―財政・金融・社会
第6章 紆余曲折した政策論議
終章 再構築を考える―本書のまとめ
著者等紹介
伊藤修[イトウオサム]
1956年、長野県生まれ。埼玉大学名誉教授、博士(経済学)。東京大学経済学部卒業。神奈川大学教授などをへて、埼玉大学教授。理事兼副学長などを歴任。主な著作に、『日本型金融の歴史的構造』(東京大学出版会、エコノミスト賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
21
企業利益は5倍になったのに日本人は豊かになれなかったのか?バブル崩壊後35年の全軌跡を膨大なデータと歴史から総点検する1冊。デフレ、規制、財政、人口を取り上げ特効薬を先に否定しながら、歴史と統計を横断して投資せず、賃金が上がらない、海外に逃げるが互いに合理化される縮小均衡となっていたことを指摘していて、因果はともかく論旨は明快でコスト削減を合理と誤認した経営と身分制化した雇用が財政と人口まで連鎖させて、分配の話だけでなく投資と育成が止まったと読む視点は、今の日本経済の説明として筋が通っていると思いました。2026/09/27
まゆまゆ
13
日本経済がバブル経済崩壊後に停滞、沈下したのはなぜかを総合的に考察していく内容。バブル崩壊の原因となった過剰融資に関して不良債権処理に一定の目処がついたのが2005年頃。その後もコスト削減と市場萎縮が同時に促進され続けた結果、主に国内投資が増えなかったことで教育訓練も行われなかった。同時に非正規雇用の増加による人材育成の空洞化も発生し、今の社会にたどり着くことに。企業から雇用、財政、金融まで一体的な改善を進める必要がある、と。2026/10/05
yukinobu_nagae
0
金融機関の経営悪化は進んでいたとはいえ、急いで破綻処理制度を用意することは困難だと考えられ、着手されなかった。基本的な想定の前提条件が変わってしまった場合への対応策、いわば危機管理案は「コンティンジェンシープラン」と呼ばれるが、日本の組織がそれを欠きがちなことは、太平洋戦争の研究でも指摘される点である。だからこそ、事後に「想定外」という言葉が頻繁に聞かれることになる。P892026/10/05
Orange
0
氷河期世代の端くれとして失われた30年とはなんだったのか、展望はあるのかを知っておきたいということで読んでみたが、結局のところこの国は誰が首相になったとしても大きくは変われないだろうという想いを強くしただけであった。政治家にも官僚にも経営者にも期待ができない。生産性が上がっても収入は横ばいで株主還元が大きく上昇していることから、個人ができる対策としては、なんとか種銭を貯めて株式投資をすることなんじゃないかと考えるなど。現実が変わらないならばどう適応するかという話になるが、これも部分最適なんだろう。2026/09/22




