出版社内容情報
【歴史地理/旅行】平和な首都・東京も、明治維新から昭和20年の終戦までは、世界でもまれにみる大軍都だった。現代の東京に残る“軍”の足跡を歩いてたどる本。散歩しながら明治-昭和初期の時代の流れもわかる!
内容説明
三宅坂・参謀本部、近衛師団司令部…戦争の足跡を散歩する。戦後70年。近現代史を歩いて学ぶ。
目次
第1章 数々の歴史の舞台となった皇居―千代田・丸の内など
第2章 実戦部隊が集中する街―赤坂・青山・芝など
第3章 平和な公園に悲しみの歴史―外苑前・代々木など
第4章 武器製造の地だった文教地区―水道橋・護国寺など
第5章 尾張徳川家の跡地は軍人学校に―市ヶ谷・早稲田など
第6章 一大軍事工場として開発された城北―板橋・赤羽
第7章 陸軍と自衛隊、軍の今昔物語―十条・王子
第8章 閑静な住宅街に残る跡―池尻大橋・駒場・三軒茶屋など
第9章 おまけのショートコース―築地・中野・本所深川など
著者等紹介
黒田涼[クロダリョウ]
1961年、神奈川県生まれ。作家。「江戸城天守を再建する会」会員。早稲田大学政治経済学部卒。大手新聞社での16年間の記者生活などを経て、独立。趣味の街歩きが高じて「江戸歩き案内人」に。数多くの東京の歴史ガイドツアーを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たくのみ
12
軍都だった東京の痕跡を丁寧に調べ、散策マップができていく。皇居が軍隊の施設に囲まれていた、神宮外苑が練兵場だった、平和な風景の下に眠る帝都の記憶。なんの説明もない柱や壁にも軍都時代の痕跡が残っている。 十条の埼京線の煉瓦の壁、加賀公園の不思議な土塁、赤レンガ図書館となった東京砲兵工廠銃包製造所、埋もれた陸軍境界石…ミステリーを読むように町の歴史をひもとく。そんな楽しみがありました。2015/01/28
ガブリエル
7
日頃何気なく通りすぎていたあそこも、ここも昔は軍の施設だったんだなぁ~。 公園の片隅に追いやられた石碑や、少しだけ残された煉瓦塀、今はベンチにしか見えない高射砲台……それらをうまく廻るコースが地図に展開されているのが面白い。 歴史に思いを馳せ、今と未来のことを考えながら、本を片手に歩きたくなりました。2019/11/27
sasha
6
三宅坂と言えば参謀本部って最近通じないんだよなぁ。昭和初期まで、都心と呼ばれる場所でも軍の施設のなんと多かったことか。弾丸工場の建物をそのまま利用した北区立中央図書館には一度行ってみたいな。外観ばかりか内装もあまり手が加わってないとか。章ごとに地図があり、遺構を辿るのに便利。写真も豊富だ。丸の内や大手町の再開発が進んでいるが、わずかに残る軍の遺構は取り壊されてしまうのかなぁ。九段会館は取り壊し決定だものね。あの建物、どうにか保存できないのだろうか。もったいない。2014/12/31
コブタ
5
子供の頃に近くの原っぱで戦車を見た記憶が残っている。戦前はこんなにも東京に軍関係の施設が有り戦後は徐々に民間に払い下げられている。しかし未だに米軍施設が東京のど真ん中に存在している不思議。学校の歴史や地理の教育から抜け落ちている。せめて自分が住んでいる東京の成り立ちをもっと知りたい。2018/09/24
秋色の服(旧カットマン)
4
わりと近所に第二次大戦中の軍事工場や飛行場、駐屯地があることに気づいて、景色を見る目が変わった。そんな所に「東京が大軍都だった」という内容の本。明治時代の軍施設の跡地の歩き方を案内してくれる。どんだけ戦争する気満々だったというのが土地利用からうかがえてしまう。六本木の米軍施設「ハーディー・バラックス」がまた未返還。そんなことも知らなかったことに愕然。2016/12/06
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