朝日新書
神道―日本が誇る「仕組み」

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 223p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022735744
  • NDC分類 172
  • Cコード C0221

内容説明

なぜ日本人は一人で複数の宗教にかかわり幾つもの神様に祈るのか―!?縄文時代の精霊崇拝を起源とし人々をまとめていく“仕組み”として変遷をかさねてきた神道。それは、外来の新しい考え方を呑み込みつづけ、日本という国を一番深いところで回転させる!!この素晴らしい「文化」の歴史的背景を明らかにする!

目次

序章 神道とは何か
第1章 神道の起源・神道の基礎
第2章 国家の成り立ちと神道の組織の整備
第3章 武士の勢力拡大によって神道の政教分離が進む
第4章 戦国時代、江戸時代に神社が武士のものから民衆のものになる
第5章 幕末以降の日本の近代化と神道

著者等紹介

武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。文学博士。明治学院大学教授。専攻は日本古代史、歴史哲学。比較文化的視野を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆきこ

24
神道の原点と言える縄文人の信仰から現代に至るまで、神道がどのようにな変遷を辿ってきたかを解説する一冊。時代によって祭祀の担い手や考え方が変化していく流れがわかりやすくまとまっています。内容を理解しやすいように、解釈をかなり噛み砕いて説明されている印象です。様々な体系的な変化はあれど、根底に流れる「神道」の根本的な考え方は変わることなく、縄文の時代から現代にまで脈々と受け継がれていると感じました。 2021/09/23

こういち

10
改めて「神道」の奥深さを堪能した。自然を愛し、祖先を大切にするココロは、手に届くところに有りそうで、形にすることができない。神道の歴史は、累々と積み重ねられてきた我が国のココロの鏡か。幾度と新たな文化が渡来しても、排斥することなく、融合し、進化したらしめる。このハイブリッド機能に満ちた哲学が誇らしい。されども、その順応性が良い反面、為政者に利用される危なさも歴史は刻む。神道が「人々の和を実現するための宗教」として、更に昇華することを期待したい。2014/08/17

run

9
「仕組み」…なるほど。歴史をなぞっていくので読みやすいし、全然知識のない私でも図解されているのでわかりやすかった。2016/01/05

新父帰る

8
神道の起源に関心あり。著者に依れば、三説ある様だ。著者はその起源を縄文時代の精霊信仰に求めた。精霊信仰から祖霊信仰へ。更に大和朝廷で首長霊信仰に発展させて仏教との習合に至ったという流れか。中世は仏教が神道に優位を保つが、武士の勢力拡大に伴って神社の政教分離が始まる。戦国から江戸時代に至って武士から民衆の手に神社が移ったという。文章は非常に分かり易く、簡潔で読みやすい。日本史の流れも丁寧に追っている。勿論、明治以降は国家神道という形になったが、日本国内においても評判はあまりよくなかったようだ。 2020/05/08

nizimasu

8
この本のユニークな点は、日本の歴史の中で国家の成立に果たした神道の役割を説明しながら折々で日本の共同体の中で神道が「仕組み」として取り込んでいったかという話の解説にある。社会制度や祭司との関連で共同体のアイデンティティの確認としての性格も持つあたりは、日本人の宗教性や結局、東アジアの全体的な宗教観にも繋がるのだろうな。2014/09/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8202249
  • ご注意事項