内容説明
12歳の竹槍少年は、いま、74歳の記者になり、考える。「どうして、アメリカに戦争責任がないといえるのか」10万人が火にまかれて死んだ東京大空襲、20万人が一瞬にして燃え尽きた原子爆弾投下、無抵抗の日本人捕虜に対する、米兵の残虐行為。果たして、真の戦争責任とは、なんなのだろうか。
目次
第1章 竹槍の覚悟
第2章 日本人の後ろ姿
第3章 連合国を見詰める
第4章 日本の再生とは
著者等紹介
長谷川煕[ハセガワヒロシ]
1933年、東京都生まれ。61年から93年まで、朝日新聞社に在籍。88年までは新聞記者として、ついで同年に創刊された週刊誌アエラの記者として活動。同社退職後はフリーの記者としてアエラなどに執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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猫丸
13
低級右翼の「あの子もやってるし」的被害申し立てではない。日米戦争には委細のわからぬことが多い。徹底解明しないと、日本は歴史に空白を持つ国になってしまう。それでいいのかと慷慨する論である。連合国が公正そのものであったなんて無理な演出ではあるが、日本の無茶苦茶具合は超越的なんだから、まあ仕方ないと思わねばなるまいよ。本書の指摘では、米内光政の挙動が不審であるという。これは知らなかった。2023/06/28
まっく
0
原爆による人体実験をおこなったグローブス少将、日本への無差別爆撃、捕虜虐待。アメリカや連合国の戦争犯罪は日本が行った蛮行と何ら変わりがない。勝った国は戦争犯罪のいかなる裁きも受けない現実がある。2009/02/25