出版社内容情報
岡っ引の辰吉は、十数年ぶりに昔の女と再会する。亭主と別れたいと懇願する女に手を貸したことで、事件に巻き込まれてしまう……。元南町奉行所同心の隠居・森口慶次郎のお江戸事件簿。テレビドラマ化もされた大人気シリーズ新装版第2弾。
内容説明
岡っ引の辰吉は、十数年ぶりに出会った昔の女から、亭主と別れたいと懇願され、思わぬ事件に巻き込まれる。そして慶次郎の前にも、たった一度、情を交わしたおしのが現れて…。元南町奉行所同心・森口慶次郎のお江戸事件簿。新装版シリーズ第2弾。
著者等紹介
北原亞以子[キタハラアイコ]
1938年東京生まれ。69年「ママは知らなかったのよ」で新潮新人賞を受賞しデビュー。89年『深川澪通り木戸番小屋』で泉鏡花文学賞、93年『恋忘れ草』で直木賞、97年『江戸風狂伝』で女流文学賞、2005年『夜の明けるまで』で吉川英治文学賞を受賞。13年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆうこ
8
あとがきで寺田農さんが書かれているように、読んでいると人が動き、音が聞こえる。箒で庭を掃く音も、雨が桟をたたく音も、蕎麦をすする音も。慶次郎が出会う人や助けた人も、どこか心に傷を持っていて、それでも前を向こうとしている人が多い。「花の露」の卯之吉、「最良の日」の源三郎、「お見舞い」のおすみ、それぞれ寂しさの中に誰かを助けたい、自分も安らぎたい、そしてホッとできる場所が見つけられた話で、私は好きな話でした。2023/07/27
ハル
1
もうちょっとこの先が読みたいと思わせるところで、 各話終わる。 ただし物足りなさは無いのだから、話の終わらせ方が 本当にうまい。 切ない思い、馬鹿だなぁと思うこと、微笑ましい話。 決して微笑ましい話だけでは無いのに、読後感は穏やかな気持ちになる。 ★42022/10/19