出版社内容情報
法務官僚が殺害された。被疑者としてプロの殺し屋の可能性が浮上、警察庁警備局のキャリア・隼瀬は専任チームでの対処を命じられるが……。事件周辺で囁かれる「キンモクセイ」という謎の言葉。誰が味方で敵なのか? 日米関係の闇に挑むスリリングな警察小説。
内容説明
法務官僚殺害の容疑者として、アメリカ人の殺し屋の可能性が浮上。警察庁警備局警備企画課のキャリア・隼瀬順平は、専任チームでの対処を上司から命じられるが…。「キンモクセイ」とは何か?誰が味方で敵なのか?警察インテリジェンス小説の傑作。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。作家。上智大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。卒業後レコード会社勤務を経て、執筆活動に専念する。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年に『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
86
これも今野さんの新刊の文庫です。主人公はキャリアの警察官僚で法務省の官僚が殺され更に刑事局の後輩が殺されます。事件を終わらせようとする外圧などをはねのけてこの主人公のほかの省庁の同期たちが協力し合いながら問題を解決していきます。今後この同期たちが(外務省、厚生労働省、防衛相、産業経済省)主人公となる物語が出るのではないかと評論家の新保さん言っておられるようです。楽しみです。2021/12/14
yomineko@ヴィタリにゃん
58
初めはヘタレ風味の若きキャリア・隼瀬が嫌いだったが、段々と応援したい気分に😊キンモクセイという禁止ワードを知った者は殺される、飛ばされる、、、一体この言葉は何なのか。そして最後まで誰が敵なのか味方なのか分からない。もしかして、、、と思いつつ読むと余計楽しめる。ただ、本の裏のあらすじにアメリカ人の殺し屋の可能性と書いてあるのに、ロシア人が出てきて「あ、もしかして?」と思わせるのも良かった。まぁたいていロシア人に対する見方はどの国も似通っていますよね(笑)いい人の方が多いんですが😊2024/12/08
タックン
46
コロナ禍でのワクチン、そして安倍元総理の銃撃事件を受けてにわかによく聞かれる(日米合同委員会)。それをモチーフにした話。 伏線の序盤は日米合同鵜委員会とキンモクセイって言葉を受けての怪しい米軍占領の政治話かと思ったら、後半は単なるお得意の公安マターで尻切れトンボだった。 もう少し日米合同委員会や米軍占領の話を掘り下げてくれてたら、現在の日本の現状の問題点を考えさせる助けになったのにな。残念。2022/12/24
petitlyz
24
【図書館で借りた】法務省のキャリア官僚が殺害された。警察庁警備局のやはりキャリア官僚、隼瀬が主人公。殺害された被害者が、「キンモクセイ」について警察官僚に尋ねていた。その警察官僚も自殺(表向き)。頼りにしていた刑事も栄転名目で異動させられ、隼瀬は同僚や他省庁のキャリア仲間・記者達と調査を重ねる。結果、隼瀬は指名手配までされ、外国人にも狙われる。米軍&日米合同委員会などは、縁のない世界だし、そもそもキャリア官僚が身近にいないからピンと来ないながらも、でも隼瀬逃亡のシーンなどはドキドキハラハラして楽しめた。2022/07/17
mayu
22
警察庁警備局警備企画課のキャリア官僚が主人公。法務省の官僚が殺された事件から始まり、'キンモクセイ'という謎の言葉の真相を追う。警察機関の名前が沢山出てきて、馴染むのに時間がかかってしまったけど、中盤'キンモクセイ'を追うことで危険が襲う展開にハラハラしながら読んだ。主人公の厄介な事から目を逸らそうとする感じや、え、今?って所で仲間内の好意を寄せてる女性の事を考えるので好きになれなかったのもあってちょっとモヤッとしてしまった。自分の事ばかりになるのも官僚らしい部分なのかもしれない。2022/08/18