出版社内容情報
警視庁捜査一課の“お荷物”刑事・志麻由子は、張り込み中に首を絞められる。「もうだめだ」と思って気絶し、次に目覚めた時、「光和27年アジア連邦・日本共和国・東京市」にタイムスリップしていた……。執筆10年の超大作、パラレルワールド警察小説!
内容説明
警視庁捜査一課の“お荷物”刑事・志麻由子は、張り込み中に首を絞められる。「もうだめだ」と思って気絶し、次に目覚めた時、別世界にタイムスリップしていた。由子は東京市警のエリート警視で、たった一人の部下は、元の世界で別れたはずの恋人だった。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年、愛知県名古屋市生まれ。79年「感傷の街角」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。86年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会最優秀短編賞、91年『新宿鮫』で日本推理作家協会賞(長編部門)と吉川英治文学新人賞を受賞。94年『無間人形 新宿鮫4』で直木三十五賞を受賞。2001年『心では重すぎる』、02年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞、04年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞、06年『狼花新宿鮫9』で日本冒険小説協会大賞、10年、日本ミステリー文学大賞、14年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MATHILDA&LEON
19
違う世界に飛ばされた女刑事が、孤軍奮闘する物語。どこか物哀しさを包む大沢氏の世界観はここでも健在で、読み応えも抜群。2022/11/19
白いワンコ
18
ハードボイルドな警察小説を読みたかった。帯書きや裏表紙で、SF要素がふんだん盛り込まれていることも分かっていた。解説によれば、これは「SF的シチュエーションを導入した現代エンターテインメント」なのだという。正直にいえばSF的解釈新宿に惹かれた訳だが、『新宿鮫』シリーズ(一作目だけ読んだ)の大沢先生なのだから、もっと濃厚な描写を期待してもいた。解説に在った『B・D・T』に、もう一度期待しようかな2022/04/03
秀玉
13
前半たいくつな部分があり、文庫の厚さを考えると、読み進めるか迷ったが走り読みをしたが、中盤手前からぐっと物語に動きがあり面白くなる。どうなるか不安と焦る気持ちで読み進める。大沢作品は主人公のウイットと美女とのせめぎ合いが良い味をだす作品が多いが、ここにはウイットも女性の美しさを醸し出す演出は無い。あるのは苦しさと駆け引き。だが面白い。二人の由子。徐々にもう一人の由子の苦しみと孤独が分かるにつれ、その辛さが(私)に入り込んでくる。そんな由子の気持ちを知ったもう一人の由子も描かれる。毅然とした由子が良かった。2024/10/15
chikap610
6
楽しく読みました❗️ これ、よく夢に見ちゃう展開です。よく描けてますし、納得の展開でした。少し切ないところもよかったです。2023/02/01
sansuke
5
警察小説だが,現代日本ではなくある種の異世界転生モノ。二つの世界を股にかけた長編作品だが,意外にスルスル読めてしまう。個人的にはこの世界が辿った歴史を詳しく見てみたい気がするが,本筋とはあまり関係ないので割愛されたと思われる。2022/11/05