出版社内容情報
温かい気持ちになったあとに、思わず涙があふれてしまう。――風格のある原宿の洋館はGHQの接収住宅でもあった。そこに小さな女の子はなぜ出没するのか?戦時中、「踏めよ 殖やせよ」と大活躍し焼夷弾をあびながらも生き延びたミシンの数奇な運命とは?少しぼけた仙太郎おじいちゃんが繰り返す、「リョーユー」という言葉の真意は孫娘に届くのか?おさるのジョージの作者たちは難民キャンプで何をしていたのか?やわらかいユーモアと時代の底をよみとるセンスで、7つの幽霊を現代に蘇生させる連作集。【目次】第一話 原宿の家第二話 ミシンの履歴第三話 きららの紙飛行機第四話 亡霊たち第五話 キャンプ第六話 廃墟第七話 ゴーストライター
内容説明
風格のある原宿の洋館に出没する少女、激動の20世紀を生き抜いたミシン、少しぼけた曽祖父が繰り返す「リョウユー」の言葉…。多彩な切り口で戦禍の記憶を現代に蘇らせる、ユーモラスで温かくてどこか切ない7つの幽霊連作集。
著者等紹介
中島京子[ナカジマキョウコ]
1964年東京都生まれ。作家。東京女子大学文理学部史学科卒。出版社勤務を経て、96年にインターンシップ・プログラムスで渡米。帰国後、フリーライターとなる。2003年『FUTON』で小説家としてデビュー。10年『小さいおうち』で直木賞、15年『かたづの!』で河合隼雄物語賞、柴田錬三郎賞、歴史時代作家クラブ賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞、16年日本医療小説大賞、20年『夢見る帝国図書館』で紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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