出版社内容情報
深川で鍼灸師を営む染谷。「医は仁術」と心得て、還暦を過ぎた今も朋友の漢方医の昭年とともに市井の人々の抱える痛みに向き合う。元辰巳芸者で内儀の太郎にも支えられ、人助けや世直しに奔走する日々を、人情味あふれる筆致でつづった長編時代小説。
内容説明
深川で鍼灸師を営む染谷。「医は仁術」と心得て、朋友の漢方医・昭年とともに市井の人々を癒す。元辰巳芸者で気風のいい内儀の太郎にも支えられ、人助けに世直しにと奔走する日々を人情味あふれる筆致で綴る。現代の疲れた心にもじんわり効く長篇時代小説『たすけ鍼』待望の続編。
著者等紹介
山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年高知県生まれ。作家。東京都立世田谷工業高校電子科卒業。さまざまな職を経て、97年に「蒼龍」で第77回オール讀物新人賞を受賞。2002年に『あかね空』で第126回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
52
鍼灸師と友人の漢方医が市井の人々を癒すのにほっこりしました。人助けと世直しに奔走する日々から人情味を感じます。疲れていたのですが、じんわりと癒されました。2023/02/22
Zann
41
★★☆☆☆鍼灸師染谷シリーズ第二弾。前作からの因縁で朝鮮人参を軸に物語があれやこれやと進む今作。湯治先やそこからの帰り道、ご近所の饅頭屋さんから鉄火場まで。それぞれのキャラクターが立ってきた感じが佳き。読んでる最中ずっとあんマンが食べたくなっちゃう(笑)おんやぁ??ここで終わりってまじすか?!続きがあるかも不明だが、うーーん、次読むかは迷うなぁ。(24)2022/03/02
たち
36
お灸や鍼はやったことないけど、とても興味があります。頭が痛い時にツボを押したけど、あんまり効かなかった。だけど、本当はこんなに効くんですね~。染谷先生に鍼うってもらいたいなぁ。それにしても、染谷先生は身体だけじゃなくて、縺れた厄介事までスッキリと片付けちゃうんだからすごいな。続きないのかな?2021/09/12
wasabi
15
毎度ながら読後の思いは変わらず、かような先生に診ていただけたならばどんなにありがたいことか。今抱えている我が神経痛も、染谷先生ならば根っこから除いてくださるんだろう。オマケに人生相談にも乗り、ときに為政家とも繋がって悪を断ち、力強く救済していただけるのですよ。あの神の手にかかれば、鼻持ちならぬ商人だろうとやさぐれ者だろうと服従するよね。ただ今回は『にんじん船』にせよ『立夏の水菓子』にせよ、コトの決着があっけなくて、なんだかよく分からんままに結末を迎えていた。まあそれが神の手の神の手たる所以なのでしょうが。2024/03/28
RED FOX
14
「素直に詫びれば大事には至らない。知ったかぶりさえしなければ物事は滑らかに運ぶ」川岸で朝日を浴びながら伸びを5回、健康な老人になりたい。2021/02/14