内容説明
休暇で英国を訪れた杉下右京は五十年物のシングル・モルトの蔵開きに、嬉々として参加した。しかし、半世紀振りに開錠された樽蔵で目にしたのは、瀕死の男性だった!異国の地で、現地の警官に疎まれながらも一人、捜査を進め始める右京だが…。
著者等紹介
碇卯人[イカリウヒト]
1960年福岡県生まれ。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブに所属する某ミステリ作家の別名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かおりっくま
26
相棒ファンなら間違いなく面白い1冊でした。2015/11/18
ゆう
25
図書館本。シーズン1で特命係が廃止された後と、シーズン7で薫ちゃんが警察を去った後で右京さんが単独捜査する2つの事件の完全オリジナル小説。右京さんはどこに行っても右京さんだ。あのふわっとした「~ですねえ」がすごく耳に残る。いつもかっちりの右京さんが格闘でスーツやネクタイがよれってるの、ぜひテレビでも見たい。2015/01/27
山犬
24
「相棒」オリジナル小説第一弾 シーズンⅠとシーズンⅡの間を埋める「霧と樽」と 相棒亀山薫がいなくなった特命係にいつもの角田課長の「暇か?」から始まって護送の依頼を受け奄美大島へ、そこでもいつものスタイルを貫く杉下さん。 海外へいっても杉下さんの探究心はあい変わらず。続編がまだありそうなので是非読みたいです。2014/12/09
Yobata
23
『相棒』の主人公・杉下右京のオリジナル小説の文庫版。単行本で読了済みだけど文庫版も購入,再読。「霧と樽」と「ケンムンの森」の二話。「霧と樽」は旅行先のスコットランドのウイスキー蒸留所での密室殺人事件。蔵ごと持ち上げるトリックは驚愕だけど、右京の冴え渡る推理は右京らしくて見事。「ケンムンの森」は角田課長の依頼で麻薬密輸犯の護送のため奄美大島へ。 これでは右京のアクションシーンも見れて、小説ならではの展開も楽しめた。2014/03/09
王蠱
17
「相棒」なしでも流石の推理、杉下右京海を越える。「相棒」の空白期を補完する形で描かれるのは右京さんが遭遇した二つの事件。相棒とバディ組むのが定番で人気にもなってる彼だが単独でも知識や推理面のみでない、積極的に動けるはアクションはできるわで十二分に濃いキャラクターをもっていることに改めてスポットが当たった感じ。ミステリとしては偶然要素とトンデモ要素が多少多めかもしれないが右京さんのアクロバティック戦闘(というにはちょっと短いが)など普段の彼からはあまり想像できない部分も見れたしこれは面白いスピンオフ2015/03/22