内容説明
おなじみ瀬戸内米蔵元法務大臣が重要なカギを握る「還流」、取り調べの可視化問題を背景にした「最後の砦」、亀山薫にとって最後の事件となるウイルスを人質にした「レベル4」などシーズン7前半の7編。「亀山、特命係卒業」を飾るにふさわしい力作揃い。
著者等紹介
輿水泰弘[コシミズヤスヒロ]
1960年生まれ。フリーのコピーライターを経て脚本家デビュー
櫻井武晴[サクライタケハル]
1970年生まれ。東宝のプロデューサーとして映画を手がけた後、脚本家として独立
岩下悠子[イワシタユウコ]
1974年生まれ。「砂の蝶」で第23回城戸賞受賞
徳永富彦[トクナガトミヒコ]
1974年生まれ。監督作品がハノーヴァー国際映画祭グランプリなど数々の賞を受賞
渡辺雄介[ワタナベユウスケ]
1979年生まれ。大学在学中、深夜ドラマ「チェリー」で脚本家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二分五厘
18
前巻の官房長の言葉から立ったフラグが、今巻をかけて回収されていく。『環流』NGO組織で活躍していた亀山の悪友が殺される。逮捕された容疑者と彼の関係は。そして瀬戸内が…。『隣室の女』亀山君子供の幸せを祈る。『最後の砦』通り魔事件の取り調べ中に起きた死亡事件。上層部の危機管理と事なかれ主義、そして仲間意識。「強いですね、右京さんは。そして、正しい…」『レベル4』殺人ウィルスの盗難殺人事件。警察にゲームを仕掛ける犯人に、米沢までが…。右京の言葉を推理を無条件に信じる相棒の姿、そして右京の別れのひと言が胸を打つ。2016/05/25
十六夜(いざよい)
17
「亀山薫去る!」で話題になった「相棒season7」。ノベライズの上巻は、亀山がサルウィンへ旅立つきっかけとなった事件「還流」からスタートし、最後の事件となる「レベル4」までの全7話。薫ちゃんファンのみならず、相棒ファンなら必読の1冊。シリーズの「顔」の一人、元法務大臣の瀬戸内衆議院議員も登場、ほかに「取り調べの可視化」問題を背景とした「最後の砦」など力作揃い。2019/07/15
mamasaku
16
右京さんと薫の最後の事件。二人のやり取りにいちいちじれったさと男の人の言葉の足りなさに『男の友情』を感じながら読み進めました。テレビでも、あの夕日のシーンは感動モノです。2017/07/27
丹羽宗太郎
11
「俺が何年あの人と相棒やってると思ってるんですか」 自分の命を笑いながらかけられる亀山さんの度胸と右京さんの推理を全力で信じる姿に男を感じた。相棒のなかでも亀山さんの代が一番熱く大好きでした。伊丹刑事と亀山さんの最後の最後までいがみ合っていていつもの掛け合いで別れるところは二人の刑事『らしさ』が出ていて渋みを感じた。 最後の電話での右京さんらしい不器用な別れの挨拶は個人的に好きなところ。
ベントレー
10
初代相棒亀山薫最後のシーズンのノベライズです。最後のレベル4は泣けます。数年経ち我々はこのレベル4と戦っていると言ってもいいかもしれません。 2022/10/15