内容説明
大手都市銀行の行員3人がさらわれる誘拐事件が発生した。身代金要求額は10億円。警視庁捜査一課特殊犯係の上野数馬は、覆面捜査専門のバイク部隊「トカゲ」のメンバーとして、東京・大阪間を駆け巡り、初めての誘拐犯逮捕に挑むが…。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道生まれ。上智大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で第4回「問題小説」新人賞を受賞。レコード会社勤務を経て、作家業に専念する。2006年に『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞、08年に『果断―隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞、第61回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
126
今野さんの新しいシリーズを読んでみることにしました。バイクで捜査を行うということでまた新しい視点での警察小説です。メンバーなどは結構面白そうな感じですがコミックの「ワイルド7」を思いだしたりしながら読んでいました。犯罪はある銀行の行員が3人誘拐されて身代金を要求されるのですが銀行側の対応などが結構面白く書かれていました。私は比較的早くに犯人たちを推理してわかってしまいましたが次も読みたくなりました。2019/07/31
じいじ
60
主役は、警視庁特殊犯捜査係、通称「SIT」。企業誘拐事件がテーマ。別作「隠蔽捜査」シリーズまでの面白さの域には届いていないが、リアル感があって充分楽しめた。都市銀行員3名が一度に誘拐される。子供の営利誘拐は理由の如何は問わず絶対許せないが。不謹慎だが、本作では読みながら身代金の10億円が、犯人の手に渡ればいいと願っていた。今野さんの小説は、登場人物のキャラも魅力の一つ。敵役の銀行常務の不敵さ。カッコいいライダースーツで大型バイクに跨る女(メス)トカゲの勇姿が目に浮かんだ。今野作品にハズレなし・・・だ。2015/07/25
やま
56
警視庁特殊犯捜査係、バイク部隊の活躍の物語です。誘拐、立てこもり、テロなどを担当する警視庁刑事部捜査第一課、特殊犯捜査第一係に所属する大排気量の大型バイクを乗り回し捜査を行う男女6人の警察官をTOKAGE(トカゲ)という。責任者は、高部一徳第一係長。隊長は、振り返ってしまうほど美しく、度胸がいい白石涼子30才である。トカゲに出動指示が入った「ひので銀行」で行員3人が誘拐されて10億円(100㎏)の身代金が要求された。指揮本部を丸の内署、前線本部はひので銀行の役員会議室に置いた。2023/09/22
キューポップ
47
銀行員3人が誘拐され身代金10億要求。知能は高いと見られる犯人との電話での攻防。警視庁にはバイクの機動性を活かした覆面捜査隊「トカゲ」が実在する。彼らの活躍は?人質は帰って来るのか?犯人はどんな人間か? /電話でのやり取りが中心でドキドキハラハラは無く残念。絶対絶命の危機とか手に汗握る場面が欲しかった。悪くはなかったがさほど面白いと思えず。拳法小説『狐拳伝』シリーズは夢中で読んだけれど、警察ものは初。今野敏氏は警察小説で著名らしいが、私も面白く読めそうな本を次回は期待したい。2021/06/03
ハゲおやじ
39
TVドラマを以前観ていて 好きな作家なので読んでみた。ドラマとは 全然違っており 本格的な警察小説だった。オートバイでのアクションシーンは殆ど無く、誘拐犯との交渉・銀行内部/警察内部の確執 そして 報道協定の中での新聞記者の活動 と前半から引き込まれる…って、何となくだけど 私は犯人が序盤で予想出来ちゃった。涼子は綺麗で優秀で…とよくある設定だけど、この本って涼子が主人公なのかなぁ?でも、私には警察官も銀行員も新聞記者も無理だわ。2023/12/03