内容説明
首都高速の大惨事で男が倒れていた。傍らには女の右足だけが。その男と女の右足は救急車で運ばれたが、車内に血痕を残して救急隊員たちとともに消失した。数時間後、首都高の各所で女の左腕、首、胴体、左足が発見され、バラバラ殺人の疑いが…。
著者等紹介
山田正紀[ヤマダマサキ]
1950年愛知県生まれ。74年『神狩り』で衝撃デビュー。82年『最後の敵』で日本SF大賞受賞。02年『ミステリ・オペラ』で日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞を受賞し、ミステリ作家の地位を不動のものにした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もちもちかめ
14
20年くらい前の遺物小説。著者の名前は全く聞いたこともなかったのに、天才だの素晴らしいだのどこかで聞き及び、手に取った次第です。激推しされていた神狩りから読めばよかったかな‥時間つぶしの暇つぶしにはとても相応しい、良い時間つぶしでした。2021/03/17
ペトロトキシン
13
前作の時も書いたような気がするのだが、捜査陣があまりにも無能なのは何故なのであろう?警察小説で女性が主人公になると、どうしても直感で犯人に辿り着いてしまう感じになってしまうが、この作品はその傾向が顕著ですね。あと、主人公はおとり捜査官なんですけど、 おとり捜査というよりも潜入捜査のような気がするのは気のせいでしょうか。一気に読める面白さはあります。2014/09/17
ヒコーキ雲
11
2009年4月発行朝日文庫版。首都高バラバラ殺人事件。冒頭からエロチックな書き出しで猟奇的な犯人を描いて怖い。ミステリーの種も織り交ぜながら展開する話に引き込まれました。「視覚」という副題が前作の「触覚」と同じく全体を表しています。発表当初は副題は「視姦」だったようですが、その方がピッタリな怖さです。3作目は「聴覚」。早速読み始めます。2015/07/30
みすまりも
8
あれっ、ここでの評価は意外と低いんですね、でも私は楽しめました。犯行は確かに猟奇的だけど個人的には許容範囲かな、最近の作品はもっとおぞましい描写のものも多いので。展開も、最後のひっくり返しまで面白かったなぁ。主人公の胸中の葛藤やもどかしさや悔しさも丁寧に描かれていたと思います。2012/09/09
ひよこ
7
前作から一転2022/05/20