出版社内容情報
近年、急速に進展した研究から、〈建武政権・南朝は武士を優遇していた〉、〈室町幕府は「南朝の合体」以後も南朝の影に怯え続けた〉など様々なことがわかってきた。一次史料を駆使し、南朝=特異で非現実的な政権という定説を覆す。【目次より】はじめに――建武政権・南朝の実像を見極める第1部 建武政権とは何だったのか1 朝廷は、後醍醐以前から改革に積極的だった!2 「建武の新政」は、反動的なのか、進歩的なのか?3 建武政権を支えた旧幕府の武家官僚たち4 足利尊氏は「建武政権」に不満だったのか?第2部 南朝に仕えた武将たち5 鎌倉幕府滅亡後も、戦いつづけた北条一族6 新田義貞は、足利尊氏と並ぶ「源家嫡流」だったのか?7 北畠親房は、保守的な人物だったのか?8 楠木正成は、本当に〈異端の武士〉だったのか?第3部 建武政権・南朝の政策と人材9 建武政権と南朝は、武士に冷淡だったのか?10 文書行政からみた〈南朝の忠臣〉は誰か?11 後醍醐は、本当に〈異形〉の天皇だったのか?第4部 南朝のその後12 鎌倉府と「南朝方」の対立関係は、本当にあったのか?13 「征西将軍府」は、独立王国を目指していたのか?14 「後南朝」の再興運動を利用した勢力とは?15 戦前の南北朝時代研究と皇国史観
内容説明
従来、史料の乏しい建武政権・南朝だったが、近年の研究で、その実態が解明されつつある。前後の時代の政権と隔絶した、特異で非現実的な政権ではなかったことが明らかになってきた。16人の気鋭の研究者たちが建武政権・南朝の先進性、合理性、現実性を解き明かす。
目次
第1部 建武政権とは何だったのか(鎌倉時代後期の朝幕関係―朝廷は、後醍醐以前から改革に積極的だった!;建武政権の評価―「建武の新政」は、反動的なのか、進歩的なのか?;建武政権の官僚―建武政権を支えた旧幕府の武家官僚たち;後醍醐と尊氏の関係―足利尊氏は「建武政権」に不満だったのか?)
第2部 南朝に仕えた武将たち(北条氏と南朝―鎌倉幕府滅亡後も、戦いつづけた北条一族;新田氏と南朝―新田義貞は、足利尊氏と並ぶ「源家嫡流」だったのか?;北畠氏と南朝―北畠親房は、保守的な人物だったのか?;楠木氏と南朝―楠木正成は、本当に“異端の武士”だったのか?)
第3部 建武政権・南朝の政策と人材(建武政権・南朝の恩賞政策―建武政権と南朝は、武士に冷淡だったのか?;南朝に仕えた延臣たち―文書行政からみた“南朝の忠臣”は誰か?;中世の宗教と主権―後醍醐は、本当に“異形”の天皇だったのか?)
第4部 南朝のその後(関東・奥羽情勢と南北朝内乱―鎌倉府と「南朝方」の対立関係は、本当にあったのか?;南朝と九州―「征西将軍府」は、独立王国を目指していたのか?;南北朝合一と、その後―「後南朝」の再興運動を利用した勢力とは?;平泉澄と史学研究―戦前の南北朝時代研究と皇国史観)
著者等紹介
呉座勇一[ゴザユウイチ]
1980年東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。日本中世史専攻。現在、国際日本文化研究センター助教。日本史史料研究会顧問。2014年『戦争の日本中世史』で第12回角川財団学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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