朝日文庫<br> 南朝研究の最前線―ここまでわかった「建武政権」から後南朝まで

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朝日文庫
南朝研究の最前線―ここまでわかった「建武政権」から後南朝まで

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022620347
  • NDC分類 210.45
  • Cコード C0195

出版社内容情報

近年、急速に進展した研究から、〈建武政権・南朝は武士を優遇していた〉、〈室町幕府は「南朝の合体」以後も南朝の影に怯え続けた〉など様々なことがわかってきた。一次史料を駆使し、南朝=特異で非現実的な政権という定説を覆す。【目次より】はじめに――建武政権・南朝の実像を見極める第1部 建武政権とは何だったのか1 朝廷は、後醍醐以前から改革に積極的だった!2 「建武の新政」は、反動的なのか、進歩的なのか?3 建武政権を支えた旧幕府の武家官僚たち4 足利尊氏は「建武政権」に不満だったのか?第2部 南朝に仕えた武将たち5 鎌倉幕府滅亡後も、戦いつづけた北条一族6 新田義貞は、足利尊氏と並ぶ「源家嫡流」だったのか?7 北畠親房は、保守的な人物だったのか?8 楠木正成は、本当に〈異端の武士〉だったのか?第3部 建武政権・南朝の政策と人材9 建武政権と南朝は、武士に冷淡だったのか?10 文書行政からみた〈南朝の忠臣〉は誰か?11 後醍醐は、本当に〈異形〉の天皇だったのか?第4部 南朝のその後12 鎌倉府と「南朝方」の対立関係は、本当にあったのか?13 「征西将軍府」は、独立王国を目指していたのか?14 「後南朝」の再興運動を利用した勢力とは?15 戦前の南北朝時代研究と皇国史観

内容説明

従来、史料の乏しい建武政権・南朝だったが、近年の研究で、その実態が解明されつつある。前後の時代の政権と隔絶した、特異で非現実的な政権ではなかったことが明らかになってきた。16人の気鋭の研究者たちが建武政権・南朝の先進性、合理性、現実性を解き明かす。

目次

第1部 建武政権とは何だったのか(鎌倉時代後期の朝幕関係―朝廷は、後醍醐以前から改革に積極的だった!;建武政権の評価―「建武の新政」は、反動的なのか、進歩的なのか?;建武政権の官僚―建武政権を支えた旧幕府の武家官僚たち;後醍醐と尊氏の関係―足利尊氏は「建武政権」に不満だったのか?)
第2部 南朝に仕えた武将たち(北条氏と南朝―鎌倉幕府滅亡後も、戦いつづけた北条一族;新田氏と南朝―新田義貞は、足利尊氏と並ぶ「源家嫡流」だったのか?;北畠氏と南朝―北畠親房は、保守的な人物だったのか?;楠木氏と南朝―楠木正成は、本当に“異端の武士”だったのか?)
第3部 建武政権・南朝の政策と人材(建武政権・南朝の恩賞政策―建武政権と南朝は、武士に冷淡だったのか?;南朝に仕えた延臣たち―文書行政からみた“南朝の忠臣”は誰か?;中世の宗教と主権―後醍醐は、本当に“異形”の天皇だったのか?)
第4部 南朝のその後(関東・奥羽情勢と南北朝内乱―鎌倉府と「南朝方」の対立関係は、本当にあったのか?;南朝と九州―「征西将軍府」は、独立王国を目指していたのか?;南北朝合一と、その後―「後南朝」の再興運動を利用した勢力とは?;平泉澄と史学研究―戦前の南北朝時代研究と皇国史観)

著者等紹介

呉座勇一[ゴザユウイチ]
1980年東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。日本中世史専攻。現在、国際日本文化研究センター助教。日本史史料研究会顧問。2014年『戦争の日本中世史』で第12回角川財団学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

91
南北朝動乱について、教科書程度の理解では足りない深い部分を教えられる。太平記には建武政権の無能さが山と書かれているが、実際は鎌倉幕府の武家官僚が多く参画していたのは明治維新と同じだ。足利尊氏は後醍醐天皇に厚遇されながら武士たちにより将軍に祭り上げられ、征西将軍府や後南朝が長く反足利の行動を続けた事実は室町幕府誕生以来の不安定性を例証する。南朝正統論が平田国学から皇国史観を生み、戦前の超国家思想に繋がるなど日本史に大きな影響を及ぼした。皇位継承問題を含め、日本は今も南北朝の桎梏に囚われているのかもしれない。2021/09/25

みこ

24
最前線シリーズの文庫化。と思ったら新書の方は一度絶版になっていたようだ。思うに建武の新政に対する誤解は一連の流れを明治維新になぞらえてしまったからではないかと考察する。それほど大きな革新ではなくあくまで中世封建体制は鎌倉も室町も変わらない。そうかと思えば鎌倉官僚が多く採用されていた点や、後醍醐や尊氏のような一人の英雄によるものではなく大きな時代のうねりによる革命だったという点など今まであまり知られてこなかったところが妙に明治維新っぽいから不思議だ。2021/02/10

Francis

19
南北朝時代に興味があったので購入。自分は南北朝時代について実はあまりよく知らなかったことを痛感。建武政権は反動的ではなく、鎌倉幕府に仕えた官僚たちも多く参加していた事や足利尊氏は建武政権で厚遇されていた事、新田義貞は足利家の分家に近い扱いだった事など、今まで知らなかった事が分かり、面白かった。戦前の皇国史観に基づく南朝賛美は論外だけど、戦後のその反動による南朝否定も問題があることも理解。歴史は史観と言う思い込みを排して文書等の一次資料に基づいて解釈すべきなのだと言う当たり前の事を忘れてはいけない。2021/01/28

組織液

14
逃げ若の影響で再読。楠木正成が皇国史観でもマルクス史観でも英雄視された一方で、後醍醐天皇はどちらの史観でも評価がなんか微妙なのちょっと笑っちゃいます。2024/09/07

のれん

14
南北朝の動乱という中々取り上げにくい時代についての研究を解説する。触り程度の解説とはいえ論文概要レベルの前提を要求する極めて高レベル。 ただ一般的に知られている歴史像を壊すだけでなく、史料から分かること、分からないことを断言する所は良い。再現性のある実験ができない史学はしばしば突飛すぎる発想が生まれるからだ。 なぜ今の歴史観が広がったのかという説明もあり、資料含め歴史は後世広げられ私たちの世論に合わせていることが分かる。政権の勝利はイデオロギーではなく戦略が是非を分けることを肝に銘じておきたい。2020/11/24

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