朝日文庫<br> なぜ若者は保守化したのか―希望を奪い続ける日本社会の真実

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朝日文庫
なぜ若者は保守化したのか―希望を奪い続ける日本社会の真実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022618245
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【文学/日本文学評論随筆その他】「さとり世代」などの言葉が生まれるのに先んじて、保守化する若者世代の傾向を喝破していた書籍の文庫化。現実と社会制度や意識の間に横たわるさまざまなひずみが若者の希望を削いでいる社会の実情に警鐘を鳴らす。

内容説明

著者は、高望みしない若者たちを表す「さとり世代」といった言葉が生まれるのに先んじて、保守化する若者世代の傾向を喝破していた。現実と社会制度や意識の間に横たわる様々なひずみが、若者の希望を削いでいる日本の実情に警鐘を鳴らす。書き下ろしの現状分析つき。

目次

序論 若者の「失われた25年」(保守化する日本の若者意識;若者にとっての「失われた25年」 ほか)
第1部 若者が危ない(消費もできなくなった若者の不安;若者の希望を潰す新卒偏重の採用 ほか)
第2部 先送りされる格差・少子化問題(若者が希望を持てる社会をつくれるのか;オランダモデルから学ぶこと ほか)
終論 若者はどこへ向かうのか(ますます深まる「希望格差社会」;保守化する若者と夢の世界に生きる若者 ほか)

著者等紹介

山田昌弘[ヤマダマサヒロ]
1957年東京都生まれ。81年東京大学文学部卒。86年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まあい

4
雑誌連載の社会学小エッセイ集。著者の研究および政策提言がコンパクトにまとまっており、手元にあると便利な一冊。オランダ等の労働政策は面白そうだと思った。ただ、アニメやゲームなど「バーチャル産業と言うべき夢の中で楽しませる産業が発達するのも、リアルな世界で希望を持てない若者が大量に出現したからではないだろうか」(p245)という記述には、さすがに首肯しかねた。2016/07/09

Mitz

4
『希望格差社会』の著書で有名な山田昌弘氏が、現代日本の実情を、労働、人口動態、消費行動、恋愛・結婚など様々な観点から分析している。題名の問いについては、読み始めて間も無く、「保守化せざるを得なかったからだ」という解に辿り着く。では、その状況を打破するには?…というと、問題があまりに根深すぎる。この類の考察に触れる度に、対策を打つには遅きに失した感すら覚える。日本はどこに進もうとしているのだろうか…。この本は保守化に焦点を当てたものだが、戦後社会を考える上で、左翼の盛衰についても何か本を読んでみようと思う。2015/05/16

きぬりん

0
2005〜9年、すなわち小泉郵政選挙から民主党政権誕生までの期間に『週刊東洋経済』で連載されていた著者のエッセイをまとめた本。2015年の文庫化に際して序論と終論が書き加え&書き下ろしされており、表題の問題は主にそちらで取り扱われている。雇用状況と結婚状況の変化にもかかわらず、旧来の雇用システムや性別役割分業意識はそのまま取り残された結果、従来のシステムに入り込めた若者は安定を求めて保守化し、こぼれ落ちた若者はファンタジーやヴァーチャル世界に逃避するというのが基本的な主張。詳しくは著者の別著を読むべき。2021/11/12

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