出版社内容情報
【芸術/映画】「私はギャラが半分でもいいから、小津さんの作品に出演したい」など、前作『原節子 あるがままに生きて』に収めきれなかった伝説の女優の発言とその背景を紹介。好きな映画、家での過ごし方、女優という仕事について。魅力的な素顔がさらに浮き彫りに。
内容説明
「偉い方とは知らなかった」小津監督のこと。好きな映画、ファッション、休日の過ごし方、結婚、引退についても。膨大な資料から選び抜いた発言とその背景を紹介し、女優という仕事に迷いながら、常に自分らしくあろうとした「伝説の女優」のホンネを明かす名エッセイ第二弾。
目次
第1章 わたしの私生活(母のこと;父親孝行;映画家族 ほか)
第2章 わたしの映画人生(芸名のいわれ;時代劇と和服;三度の外国旅行 ほか)
第3章 わたしの好き嫌い(スポーツが好き;ダンス嫌い;映画主題歌 ほか)
著者等紹介
貴田庄[キダショウ]
1947年青森県生まれ。評論家(専門は映画、文学、美術、書物史)。早稲田大学大学院修士課程修了(芸術学専攻)。パリ装飾美術学校書物装丁科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょちょ
22
彼女は言葉をあまり遺していない。 この本では、雑誌のインタビューや対談などで彼女が発言した50を作者が解説したもの。 彼女の人生全体の流れを知るのには、前作「原節子 あるがままに生きて」の方が良い。 しかし本当に美人だよなぁ・・・。 彼女は読書好きで、しかも「寝っころがりながら読むのが好き」なのは、私も同じなのでちょっとうれしい(笑)。 ★★★2017/05/08
まさやん80
3
原節子が雑誌インタビューに答えた記事や対談で話した言葉をベースに、原節子の人となりを解き明かそうとした本。その視点は面白い。原節子と同時代に活躍した高峰峰子との対比は、両極端とも言え、なかなかに興味深い。 1950年前後の原節子の美しさはまさに絶世の美女という感じがしたものだが、本人は外に出るのは苦手で、もっぱら読書を趣味としていたそうだ。ふーむ、面白いものだ。2024/05/28
駄目男
3
『原節子 わたしを語る』というタイトルだが本人がこれを書いたわけではない。 残されたインタビューや対談の記録から原節子とはどのような女性だったのかに迫るというのが本書の趣旨。 同時代の女優、高峰秀子が多くの著作を残したのに対し、原節子は生前、1冊の本も出していない。 高峰は女優引退後も講演やテレビと公の場に出ることを厭わなかったが原は現役当時から映画の試写会などで舞台に立つのも断っていたほど徹底して「嫌なものは嫌」と自分自信を貫く性格だったようだ。 昭和20年代、彼女の全盛期に一度、会いたかった。2016/02/29
たびちゃん
2
原節子とはなんて控えめな人なんだろう!自分も楚々とした人間になりたいものです。。。さて、本の感想ですが、時代が原節子という人を女優にしたんだなぁーとつくづく思う一冊です。今の世では原さんのような人は絶対女優にならないでしょうね。別に悪い事だと思いません。やりたい人がやればいーんです。2013/11/22
yoyogi kazuo
1
この後に出た石井妙子「原節子の真実」に書かれていることはすでにこの本で粗方書かれているといってよい。この本でわかるのは、原節子はいつも非常に率直に自分の心情を語っていて、後年神話化・伝説化されたような神秘的な人格の持ち主ではないということだろう。それは彼女に対する尊敬をむしろ高めるものだった。2022/01/01
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