朝日文庫
北京交渉―遠い崖 アーネスト・サトウ日記抄〈11〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 338p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022615534
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0120

内容説明

台湾出兵により清国との関係が悪化、大久保利通は自ら北京に赴き交渉にあたる決意を固める。イギリスの駐清公使ウェードの調停とつづく「北京交渉」の経緯を追い、大久保の活躍を描く。一方サトウは、論文「古神道の復興」を発表、日本学者としての道を着実に歩みつづける。

目次

余話・続
余震
北京交渉

著者等紹介

萩原延壽[ハギワラノブトシ]
1926年、東京・浅草に生まれる。東京大学法学部政治学科卒業。同大学院修了後、ペンシルヴァニア大学、オックスフォード大学へ留学。帰国後は、研究・著述に専念する。2001年10月没。著書に『馬場辰猪』(吉野作造賞)、『東郷茂徳―伝記と解説』(吉田茂賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ホークス

44
英国外交官アーネスト・サトウの評伝。第11巻は1873年(明治5年)、30才のサトウの状況から始まる。口うるさい上司パークスの元で本物の日本学者となった。サトウの父は貧しさから故郷ドイツを出た為、老いるに従い手紙にドイツ自慢が多くなる。微笑ましく切ない。本巻の後半は台湾出兵をめぐる外交模様で、中心は大久保利通による3ヶ月半の中国との交渉。著者は大久保のしつこさに呆れるが、外交は難しい。交渉相手の背後には幾つもの勢力がせめぎ合い、ダメ元の要求や勢いまかせの言葉が入り混じる。自分も同じ境遇というのが恐ろしい2022/04/13

KAZOO

43
この巻では、明治5年ごろから7年までのサトウの行動や友人の動向などが日記から読み取られ纏めてあります。その後台湾出兵によって清国との関係が悪化します。このため大久保が自ら北京に行ってイギリスの駐清公使の協力を得て交渉する様子が描かれています。この頃から日清戦争の萌芽が見え始めていたということなのかもしれません。2015/06/13

huchang

3
混乱期に能力を発揮した人、混乱の前に役割があった人の不満がくすぶり続けているのが分かり、嵐の前の静けさが嫌というほど味わえた。歴史はネタバレの宝庫、というよりネタバレしてからの解釈が面白い題材なのだが、この巻を読んでいて「ひどいネタバレされた。坂本龍馬が池田屋で殺されるって言われた」などという面白いネタを思い出した。2021/12/04

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