朝日文庫
帰国―遠い崖 アーネスト・サトウ日記抄〈8〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022615503
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0120

内容説明

幕末の動乱の日々がおわり、「新しい日本」が発足した直後、サトウは賜暇を得て、イギリスへ帰った。中央集権国家をめざす急速な変革は、一年八ケ月ぶりで日本に戻ったサトウの想像を超えていた。廃藩置県後、まだ日の浅い明治四年(1871)十一月、岩倉使節団が横浜をあとにする。

目次

局外中立問題
帰国
ウイリス・1
廃藩置県
急激な変革

著者等紹介

萩原延壽[ハギワラノブトシ]
1926年、東京・浅草に生まれる。東京大学法学部政治学科卒業。同大学院修了後、ペンシルヴァニア大学、オックスフォード大学へ留学。帰国後は、研究・著述に専念する。2001年10月没。著書に『馬場辰猪』(吉野作造賞)、『東郷茂徳―伝記と解説』(吉田茂賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

42
ここではアーネスト・サトウが一時帰国している様子とその間の日本の動きが書かれています。西郷や木戸の確執など読んでいても興味が惹かれます。私は岩倉具視という人物をあまり知らなかったのですが、かなりサトウは評価をしていたような感じでした。少しこの人物について調べてみたい気がしてきました。2015/05/26

ホークス

36
英国外交官アーネスト・サトウの評伝。第8巻は動乱の続く明治2年、サトウの帰国から始まる。7年半ぶりの1年半の休暇。船で片道2ヶ月かかり、今では信じがたい。この間の手紙には日本への思い、ことに革命に深く関わりながら当事者になれない淋しさが見える。帰日したサトウは、廃藩置県を始めとする急進政策に衝撃を受ける。欧州の常識ではあり得ず、米国の影響を疑う。岩倉具視の言葉と、薩摩に居る親友ウイリスの手紙に、日本の明と暗が現れている。この国では美徳の共有ができる一方、精神的な隷属が恥辱とされない。サトウは28才。2022/04/08

huchang

3
タフ・ネゴシエーターとも言うべき活躍を見せていた西郷の口数がめっきり少なくなっちゃう時期。何が起こっていたのかは、何をどう見てもよく分からないんだけど、この巻の記述を見る限り、お疲れのようにも、自分の役割を終えたと思っているようにも、薩摩の皆さんが報われていないことにひっそりと怒っているようにも見える。廃藩置県の断行されたこの頃に西郷以外の人の口から、征韓論が出ていたのも驚き。こういう時代に情報収集と分析をどうやっていたのだろう。2021/09/05

ロレンス

0
遠い崖2008/06/18

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