内容説明
『街道をゆく』で訪れた「北のまほろば」青森県や「妖精の国」アイルランドなど、国内外で出会った友人たちへ司馬遼太郎が送った手紙を元に、作家自身を探索する一冊。知人たちとのふれあいを通して考える“世界”への思考は、現代社会を生きる私たちへ向けた手紙ともいえる。
目次
北のまほろば
紀ノ川流域
オホーツク街道
宇和島の友人たちへ
江南のみち/雲南のみち
望郷の人々―「耽羅紀行」
竹内街道、奈良散歩
ニューヨーク散歩
愛蘭土紀行
オランダ紀行
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
37
読友さんのレビューを見て読みたくなりました。『街道をゆく』シリーズの取材で知り合った人々への司馬さんの手紙。それにまつわるエピソードで構成されています。既読の作品に関しては、そのこぼれ話を読めて楽しかったですし、未読のものには興味が募りました。手紙の送り先はさまざま。その道の大家の方。郷土史家。19歳の大学生などなど。こんなにいろいろな方に向けて心のこもった手紙を書いていたんですね。もらった方は嬉しかっただろうなぁという手紙ばかりで、読んでいて温かい気持ちになりました。2016/09/17
ロマンチッカーnao
20
司馬さんは小説を書くとき、実際にその場を訪れ、会うべき時には幾人にでも合い、そして、資料となる本は徹底的に調べる人でした。その時々にお世話になった人たち、土地で話しを聞いた人たち、古本屋の主人等など。しかし手紙はいいですね。しかも手書きの手紙はそれは情報の伝達というものではないですね。贈り物ですね。司馬さんに手紙をもらった人はその手紙を一生の宝物にしているのでしょうね。本書では司馬さんの手紙の文章が沢山出てきますが、どの文章も素敵です。2016/08/24
kiiseegen
1
どの手紙も「優しさ」を感じる。司馬先生が書く手紙は、教科書の文面を抜き出したみたい。勉強になります・・・。私信を覗きみている気分でもありました。2012/05/15
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