朝日文庫<br> 天皇の軍隊

朝日文庫
天皇の軍隊

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  • サイズ 文庫判/ページ数 445p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784022606617
  • NDC分類 916
  • Cコード C0121

内容説明

南京事件に代表される日中戦争初期の残虐行為は、日本軍の体質に深く根ざしていたものであるとはいえあくまで、ある攻略戦や侵攻作戦に随伴して発生したものであった。ところが、1940年に入って本格化する華北の抗日根拠地に対する「燼滅作戦」、「粛正作戦」では、一定地域の住民の殺戮や生活基盤の破壊それ自体が作戦目的となった。第59師団の行動に焦点をあわせることによって、本書は、侵略戦争の生々しい実態を、抗日勢力の成長と対比させながら実に具体的に明らかにしている。

目次

第1章 「衣」師団の編成完結
第2章 第一次莱新蒙作戦
第3章 章邱周辺剔抉掃蕩作戦
第4章 第三次魯東作戦
第5章 館陶事件
第6章 対上官犯
第7章 私刑
第8章 情報下士官
第9章 太行作戦
第10章 18秋魯西作戦=コレラ作戦
第11章 殺人教育
第12章 人民軍の反撃開始
第13章 暗闇からの声
第14章 捕虜収容所
第15章 20春山東作戦
第16章 秀嶺作戦
終章 8月15日

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AnmitsuK (うろ覚えムーミン)

7
「どこどこ出身のナントカ氏は軍隊に徴兵されて中国へ行った。そこでは残酷な行為が日常茶飯事だった」という大同小異なエピソードが400頁近く繰り返されるため、読み物としてはかなり単調。むしろ面白いのは本多氏による巻末解説の方で、リビジョニスト(歴史修正主義者)たちから寄せられた醜悪なクレームの数々を、晒しものにしてから理路整然と反論している。ネットが発達する前から、在特会・在特会シンパのような気狂いはいたのだなぁとシミジミ。ホンマモンの馬鹿は、歴史からも経験からも全く学習できないことがよく分かった。2013/04/25

ナリボー

5
8/10 侵略した側の視点で客観的な事実を軸に展開されていて、戦時下の残忍さや痛ましさがよくわかる一冊だった。2025/03/31

Yuka

3
本多勝一さんの本をもっと読んでみます。大きな本屋さんにも中国への旅はなく…インターネットで探してみます。2015/09/13

モリータ

2
◆初出は月刊誌『現代の眼』1972年9月~1974年7月号連載、単行本1974年8月現代評論社刊(本多勝一・長沼節夫の共同ペンネーム・熊沢京次郎名)、文庫版(本書)は1991年朝日文庫刊。◆「本書は、中国戦線における「天皇の軍隊」の赤裸々な実態を、北支那方面軍第12軍第59師団の歴史に即しながら、主として従軍関係者の証言によってまとめたルポルタージュである。この第59師団は、占領地の治安警備を主任務として、1942(昭和17)年2月2日にその編成が下令され、同年4月20日に編成が完結した新設師団だが、(続2025/09/10

Hidekazu Asai

1
いかに天皇の軍隊が中国大陸で残忍、残虐なことをしてきたかをたどる歴史ルポルタージュです。 本書で初めて知ったが、天皇の軍隊は、食料がなくなると中国人を殺して食べたのだ。 おそろしや、天皇の軍隊!2019/05/26

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