内容説明
山をめぐる状況が様変わりしている。若者の山離れはますます進み、主役はいま、健康と生きがいを求める中高年層や女性だ。それだけに、一層の安全対策が望まれるが、現実は逆。荒れ果てた登山道、不十分な道標整備に加え、登山道がゴルフ場に化けるなど、環境破壊も進む。山で(そして山が)死なないためにどうすればいいのか。山登り40年の著者ならではの、説得力あふれる現場報告。
目次
1 登山界のいま―自然との新しいつきあい方
2 遭難現場から
3 遭難と人間
4 ヒマラヤ登山と遭難
5 山々と人間たち
6 スキーブームのなかで
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
21
過去本
アメヲトコ
2
昭和62年刊の単行本の文庫化。主として昭和40年代以降の登山関係記事をまとめたもので、登山の大衆化にともなう遭難の増加、責任と補償の問題、環境の悪化などの問題が提起されています。朝日新聞記者ということもあってかなり上から目線の記事で、他の角度からの分析とも併読する必要がありそう。2016/07/17
つちのこ
1
朝日文庫版。新聞記者が書く登山論。1988.10.12読了。1988/10/12
yamakujira
1
なんだか説教くさい。言ってることはわかるけど、押し付けられる正論には反発したくなるな。 (★★★☆☆)
Shoichi Kambe
0
*1990年発行。 *学生時代を顧みると…ノコギリとナタを持ち込み、キャンプちの周りのハイマツなどを片っ端から伐り倒して薪にした。 *ヒマラヤ。とにかく日本隊は体力不足をカバーするためか、登頂ルートのほぼ全域に固定ロープをはりめぐらしたり… *上高地のほか尾瀬ヶ原などで、適正定員の調査が進められている。…定員制を実施しないと、自然環境が回復不能なほど悪化しそうなところがかなり見られる。(昭和52年) *立山で、ことし(昭和50年)からサマースキーの規制がスタートした。特別天然記物の雷鳥の保護…2022/05/31