内容説明
もしあなたが媒酌人になったら、パーティで挨拶することになったら、冠婚葬祭あらゆる場合のスピーチの心得を、名著『文章読本』の著者が、自分はどう語ったかという実例をあげて、仔細に伝授する。野坂昭如氏との対談というオマケつき。
目次
新郎は一種の天才で―野坂昭如・野村暘子結婚披露宴で、媒酌人としての挨拶
ジョイスづくしで華燭の典―大沢正佳・小林勲結婚披露宴で、媒酌人としての挨拶
まことに遺感な2つのこと―『四畳半襖の下張』裁判・第一審判決の日の挨拶
世界でいちばん好きな場所で―母、丸谷千の葬儀のあとの七日法要での謝辞
義理のある文学者―中村真一郎『夏』谷橋賞贈呈式での祝辞
日本型プロ野球を書く―海老沢泰久『監督』出版記念会での祝辞
芭蕉から「知床旅情」まで―山本健吉『いのちとかたち』野間文芸賞贈呈式での祝辞
シェイクスピアと酒落―小田島雄志『シェイクスピアへの旅』出版記念会での乾杯の挨拶
月光浴の楽しみ―吉井由吉『槿』谷崎賞贈呈式での祝辞
シャーナリズムの文体を変へた男―立花隆出版記念会での挨拶〔ほか〕
対談 日本人の挨拶(丸谷才一;野坂昭如)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Seagull
2
野坂昭如さんの婚礼時のスピーチとか、とても面白いです。 あと吉田秀和さんや、古井由吉さんに関しても興味深く読めました。 村上春樹さん、植草甚一さんについても、なるほどこういう見方が出来るのか、と。 単なる挨拶文例集ではなくて、一級のエッセイ集だと思いました。 こういう本は、やっぱり再版すべきだと思うのですがね。 若い世代に読み継がれていくべき本だと、勝手ながら思うわけでありますが・・・。 2013/11/06
一階堂
1
丸谷才一先生は私の父親が大変好みなので私も手を伸ばすこととなつた。スピーチといふものを私は全くやったことがないので、都合、見本としてよりは出席者のひとりとして楽しませてもらつたよふに思ふ。高名な人たちが並ぶと思へば、野球の応援で知り合った青年の結婚式の挨拶など、丸谷先生の交友関係の広さもうかがい知れる一冊であつた。2014/03/22
GO-FEET
0
再読♪2011/04/08
JVSTINVS
0
この手の挨拶は仲間ぼめに終わる気がしてならない。2022/01/09