内容説明
本土と北海道とを結ぶ海上の道として、80年にわたって人びとに親しまれてきた青函連絡船は、1988年3月13日の運航を最後に、津軽海峡から姿を消す。本書は連絡船通信士として35年間勤務した筆者が、惜別の思いをこめて綴った海と船との記録。とくに海難史上まれにみる、台風による洞爺丸転覆事故の記述は、鎮魂の筆致で読むものの胸をうつ。
目次
第1章 津軽海峡
第2章 青函航路
第3章 国鉄連絡船
第4章 空襲
第5章 再出発
第6章 洞爺丸台風
第7章 僚船の命運
第8章 海難審判
第9章 船乗り
第10章 余話
第11章 盛衰
終章 連絡船の灯