感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TCD NOK
14
朝鮮半島に最も近い二島で、古代から交易があり文化も独特。ただ、この二島同士は仲が悪い。平坦で田んぼがある壱岐と、起伏があり漁業で成り立つ対馬。大まかな文化は同じだけど、日常生活レベルで違いがあるのがガラパゴスで面白かった。二島とも行ったことがあるが、この本が出版されてから数年後だったので、書かれている当時の生活内容について、ここまで古かったか?と疑問に思ってしまった。今はどう変わってしまったのだろうか。2020/10/06
ぽんくまそ
11
古神道の島であり、引き上げてから病死した戦友(戦闘はしていない)の故郷を訪ねる旅。いろいろ訪ねてみるが、神道の源流の実態把握は読後も曖昧模糊としている。仰々しいなんとかかんとかのミコトではなく、単にアマテルというのがなんとも。壱岐対馬とならぶ神祇委託国の伊豆には何があるのであろうか。三嶋大社しか知らない。地元の歴史を愛する良き地元の人(老人と青年)との出会いに著者は喜ぶ。在日コレアンの同行者が沖の巨済島を示す。地図で調べると巨済島でかい。知らなかった。売れ残った豆腐から膨大な蘊蓄を書く司馬さんやりすぎ。2025/05/01
よーだ (Yoda)
11
壱岐と対馬の”道”。壱岐は平地が多く弥生式農耕が広まり、朝鮮半島からの鉄器農具と相まって農業国として農耕が発達。対して対馬は水田を開くのに不適当な険しい土地の為、漁業が島人の生命維持となる。生活文化の違いのせいか壱岐人と対馬人は仲が悪いらしい。両島共大陸とも近く、大陸との文化、経済の窓口、海上交通の中継点としての役割が。魏志倭人伝、古事記、日本書紀、遣新羅使、万葉集、元寇、倭寇等。日本の神話、大陸との関係性がヒシヒシと伝わってくる。土地カンが無いせいかあちこちに寄り道しながらの険しい道でした。(☆☆☆☆)2019/08/21
かりんとー
10
(再読)今度壱岐に行くので。壱岐、対馬は朝鮮と深い関係があるのだなあと改めて。この本がでたのは45年前。対馬は昔のように牧歌的世界というわけにはいかなくなってきている。2021/07/17
紫羊
10
地理的な特徴や風土、産業の違いが、住民の気質に大きく影響するということの好例。2019/04/09