朝日選書
21世紀の中国 経済篇―国家資本主義の光と影

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 259,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022599971
  • NDC分類 332.22
  • Cコード C0333

出版社内容情報

現在、世界第2位の経済大国である中国。鄧小平による改革開放から30年以上が経過し、市場経済化が進んだように見える。だが21世紀に入ると、国有経済が増強し民有経済が縮小する「国進民退」の現象が出現した。持続的成長を阻害しなかったこの経済システムは「中国モデル」として世界の注目を集めているが、はたして他の発展途上国にも適用可能なのか? 資本主義の新たなモデルとなるのか? 一方、高度成長の歪みとは? 本書はさまざまな角度から、中国モデルの持続可能性と、国家資本主義の実像を検証する。

内容説明

先進国経済の低迷、新興経済国の躍進という世界経済の構造変化を背景に新しい発展の道を歩む中国は、現在、世界第2位の経済大国である。〓(とう)小平による改革開放から30年以上が経過し、市場経済化はかなり進んだように見える。だが21世紀に入ると、国有経済が躍進し民有経済が後退したかのような「国進民退」現象が出現した。持続的成長を阻害しなかったこの国の経済システムは「中国モデル」として世界の注目を集めているが、はたして他の発展途上国にも適用可能なのか?資本主義の新たなモデルとなるのか?一方、随所に目立ち始めている高度成長の歪みとは?本書は多様な観点から、中国モデルの持続可能性と、国家資本主義の実像を検証する。

目次

第1章 経済システムとしての国家資本主義
第2章 「国進民退」は起きているか?
第3章 「国進民退」をもたらした制度の矛盾
第4章 国有企業、民営企業と政府
第5章 グローバル化の進展と国有企業
第6章 国家資本主義の国際展開
第7章 国家資本主義はどこへ向かうか?

著者等紹介

加藤弘之[カトウヒロユキ]
1955年愛知県生まれ。神戸大学大学院経済学研究科教授。神戸大学大学院経済学研究科博士課程前期課程修了。神戸大学博士(経済学)。著書に『中国の経済発展と市場化』(第14回大平正芳記念賞受賞)など

渡邉真理子[ワタナベマリコ]
1968年東京都生まれ。日本貿易振興機構アジア経済研究所主任研究員。香港大学M.phil取得、東京大学経済学研究科博士課程単位取得退学。東京大学博士(経済学)

大橋英夫[オオハシヒデオ]
1956年京都府生まれ。専修大学経済学部教授。筑波大学大学院社会科学研究科単位取得退学。三菱総合研究所研究員、日本国際問題研究所客員研究員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中島直人

11
国家資本主義という捉え方。時代、地域により、あり方が異なる、その特色という議論の切り口が勉強になった。今の動き、流れを理解する上で、凄く助けになる分析。良かった。2016/08/10

メルセ・ひすい

1
 世界の注目を集める「中国モデル」は資本主義の新たなモデルとなるのか。中国経済システムの実情・展望を多角的に分析。多様な観点から、中国モデルの持続可能性と、国家資本主義の実像を検証するとはいいながら…明確な定義が無いのは誤解のもとだ。強力な権限を持つ国家(政府)が経済介入を行うことは国家資本主義の特徴の一つだが、政府の介入さえあればそうだとすれば、17世紀の重商主義も20世紀の社会主義も、すべて国家資本主義の範疇に入ってしまう。それでは今日隆盛を極める国家資本主義を正しく捉えたことにはならないのである。2013/05/04

おとう

0
難しい本だが、1978年以降の国有経済の意義と問題がなんとなく理解できた感じ。2014/01/26

Keisuke Hosoi

0
いわゆる「国進民退」現象について多角的かつ具体的に分析した好著と思う。2013/05/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6478967
  • ご注意事項

最近チェックした商品