内容説明
それまで貴族のものとされていた絵画が、中産階級の手にもわたるようになった18世紀イギリス。のちに「イギリス絵画の父」と呼ばれるウィリアム・ホガース(1697‐1764)は、当時の貴族階級や政治家を諷刺し、中産階級の道徳観を訴える絵画や版画を数多く制作した。その作品には、娼婦に身を落とした女の姿や悪人の無残な末路など、18世紀イギリス、そして大都会ロンドンの社会風俗が生き生きと描き出されている。本書は“南海泡沫事件”“ジン横丁”“残酷の四段階”“娼婦一代記”“放蕩息子一代記”など代表的な作品を読み解きながら、18世紀イギリス社会を紹介した、網羅的かつ本格的な新しいホガース論である。
目次
序章 絵が語る時代の姿
第1章 十八世紀のロンドンに生まれて
第2章 歴史と伝統を継ぐ者
第3章 腐敗政治と混乱する選挙
第4章 来世への信仰と現実の楽しみ?
第5章 大都会の実像
第6章 男と女の性と堕落
第7章 ささやかな日常の美を描く
終章 ホガースの子孫たち
著者等紹介
小林章夫[コバヤシアキオ]
1949年、東京生まれ。上智大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科修了。同志社女子大学教授を経て、上智大学文学部英文学科教授。文学博士。18世紀イギリス文学を中心に、主に近代イギリスの文学・文化を研究するとともに翻訳も手がける。1985年、ヨゼフ・ロゲンドルフ賞受賞
齊藤貴子[サイトウタカコ]
横浜市生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程修了。早稲田大学および同大学エクステンションセンター講師。上智大学大学院文学研究科、共立女子大学大学院文芸学研究科講師。主として、ラファエル前派を中心とした近代イギリスの文学と美術の相関を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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