朝日選書
ブレアのイラク戦争―イギリスの世界戦略

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  • サイズ B6判/ページ数 216,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022598660
  • NDC分類 319.33
  • Cコード C0331

内容説明

「大量破壊兵器」という大義が崩れても、イギリスはなぜ、卑屈なまでにアメリカの戦争政策の後を追うのか。ブレアを戦争に駆りたてたのは、冷戦後の世界秩序のなかで再び覇権を握ろうとする“大英帝国”への壮大な野望だった。国内では、保守党対労働党の対立軸が崩れるなか、ブレア流社会民主主義に率いられて軍事大国をめざす「ニュー・レイバー」、議会を軽んじて国民への情報を操る首相の出現など、政治変化が加速している。外交では、米欧協調への指導権を模索しながら、かえって独仏との溝を深め、対米外交に軸足を置くしかないブレア外交の苦渋が続く。対米軍事追随、議会や内閣の空洞化と官邸権限の拡大など他国のこととは思えないイギリスの内政と外交の現状をイギリス政治研究者が多角的に分析する。

目次

第1章 バスラへの進撃―イギリス軍の戦争
第2章 ブレアの世界戦略―大西洋共同体
第3章 大英帝国の形と米英関係―歴史上の背景
第4章 フランスやドイツとの対立―米欧架橋外交の限界
第5章 労働党内部からの批判―ゆがめられた外交政策
第6章 ブレアを支持した保守党―思わぬ援軍
第7章 つくられた「イラクの脅威」―ブレアの情報操作
第8章 国民世論の分裂―ブレアの支持か不支持か
タイムライン―イラク戦争関係年表

著者等紹介

梅川正美[ウメカワマサミ]
1949年熊本県生まれ。名古屋大学大学院法学研究科博士課程中退。専門は政治学。名古屋大学助手、ウォリック大学ヴィズィティング・フェローなどを経て、1991年より愛知学院大学教授

阪野智一[サカノトモカズ]
1956年大阪府生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士課程中退。専門は比較政治学。東京大学社会科学研究所助手などを経て、2001年より神戸大学教授
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感想・レビュー

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sasha

2
アフガン戦争の時にはイスラムを理解しようとコーランを勉強したトニー・ブレアもイラク戦争では判断を誤ったのかなぁ。ドイツやフランスが反対するで、早々にアメリカに賛意を示しアメリカの協力のもとで大英帝国の復活を夢見たのか。結局、サダムの大量破壊兵器はなく、国連決議を重視したフランス・ドイツの方が正しかったんだよな。戦後のイラクの混乱は中東全体に混迷を及ぼした。アメリカ同様にイギリスの責任は重い。2017/09/30

中島直人

0
911テロ後のイギリスの動きを、ブレア首相を中心として分析している。好きな政治家だっただけに、独善的なぺてん師として描かれるブレアは非常にショッキング。2013/04/17

tabasco

0
イギリスにとってのイラク戦争2009/02/23

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