内容説明
四季に恵まれ、植物の種類も多く、古くからその自然観が培われてきた日本。1200年をさかのぼる『万葉集』に160種余りの植物が歌われ、天皇をはじめ上流階級から名もなき庶民にいたるまで、植物とのふれあいが近代以前に広く記録された例は世界的にも類をみない。その伝統が現代の社会まで幅広く受け継がれる一方、世界中から数多くの植物がつぎつぎにもたらされ続けている。こうした植物たちを1月から12月まで順に並べて植物の「こよみ」をかたちづくりながら、古典文献の記述から名前の由来、最新の利用法まで植物とその文化を幅広く紹介する。
目次
一月(センリョウとマンリョウの由来;ムクロジの盛衰 ほか)
二月(東西のフクジュソウ;ウメの名に歴史 ほか)
三月(パンジーの舞台;ナノハナの今昔 ほか)
四月(タンポポの名に見る植物文化;ヤマブキを知っていますか ほか)
五月(フジの過去;ヨモギの民俗 ほか)
六月(アジサイの陽と陰;ドクダミのイメージと実像 ほか)
七月(遊びからホオズキ;朝顔市とほおずき市 ほか)
八月(スイレンのシンボル;ハスの歴史と特性 ほか)
九月(アリノヒフキからキキョウ;ナデシコの位置 ほか)
十月(オミナエシは女飯;コスモスの宇宙 ほか)
十一月(カキの来た道;アシの誤解と実像 ほか)
十二月(冬花壇の花形ハボタン;冬のボタン ほか)
著者等紹介
湯浅浩史[ユアサヒロシ]
1940年神戸市生まれ。兵庫農科大学(現神戸大)卒業。東京農業大学大学院博士課程修了。農学博士。現職は(財)進化生物研究所主任研究員、東京農業大学教授ほか
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感想・レビュー
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