内容説明
本書では、グローバリゼーションがなぜ国民国家の多文化・多民族化を促進するのか、そのプロセスを解明した後に、移民受け入れの長い歴史をもつオーストラリアを例に多文化社会に起こる人種差別、文化摩擦の問題と、その対応策としての多文化主義について、理念と実践の両面を紹介する。多文化主義の可能性と限界、その克服のための処方箋についても考える。
目次
第1章 グローバリゼーション
第2章 人種・民族・エスニシティ
第3章 多文化主義
第4章 経済・国際移民・メディアの激変
第5章 国民国家システムの動揺
第6章 文化戦争
第7章 ハンソン論争―オーストラリアの文化戦争
第8章 改革と苦痛―オーストラリアの歩み
第9章 多文化主義のパラドックス
第10章 限界を超えて