朝日選書<br> イエロー・フェイス―ハリウッド映画にみるアジア人の肖像

朝日選書
イエロー・フェイス―ハリウッド映画にみるアジア人の肖像

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  • サイズ B6判/ページ数 327,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022595690
  • NDC分類 778.253
  • Cコード C0374

内容説明

悪の権化か、無辜の民か、あるいは?「東」と「西」はスクリーンの上でいかに出会ったか?戦争プロパガンダから恋物語まで,数々の作品をもとに検証する。

目次

第1章 「東洋人」の登場
第2章 メーキャップした「東洋人」
第3章 戦中プロパガンダ映画
第4章 男と女のファンタジー
第5章 顔なきアジアの群衆
第6章 今日のアジア人像

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

18
面白かった。ハリウッド映画におけるアジア人の描かれ方を膨大なフィルム作品の検討を通じて解説した一冊。日本人も中国人も区別なくごったまぜで扱い、アジア人自体をフィルムに登場させることもなく白人俳優が釣り目メイクで「アジア人」を演じた時代から、アジア人俳優が役名を得てちゃんと登場することも稀ではなくなった現代までの歴史はとても面白い。93年の本ですが、20年以上たった今でも、状況は改善されているとはいえないのでは。興味深い内容でした。2018/07/31

ヴァン

7
 古い本なのだが、もし古書店で発見されたら必ず購入をお勧めしたい。とにかく内容が面白い本である。アメリカ映画の中で描かれてきた日本人・アジア人の扱いを沢山の映像を検証しながら解きあかす。古いハリウッド映画の中にでてくる、妙な雰囲気のステロタイプの日本人像、さかのぼって戦時中の戦争映画に登場する狡猾で非道な日本人の姿、そのイメージ操作が反復されることでステロタイプな日本人・アジア人の姿が造形される。それはアメリカがアジアをどう見てきたのかという設問でもある。DVDの登場でそれを検証できる時代になった。

春風

4
25年前の本だけど、これは面白い。戦時中の対日プロパガンダ映画から90年代までハリウッド映画に登場するアジア人の描かれ方を総覧した労作。最近の映画も取り上げた増補版が欲しい所だけど、この本に書かれているハリウッドのアジア人ステレオタイプは今もあまり変わっていないような。渡辺謙とか真田広之が演じてるのも神秘的なアジアというステレオタイプだよね。2018/06/20

risako

2
日本人やアジア人がハリウッド映画でどう描かれてきたのかを検証した力作。第二次大戦中、戦意高揚のために作られたハリウッド映画に出てくるだまし討ちをする卑怯な日本人と旭日旗(ライジング・サン)のイメージは根強く、80年代後半~90年代も、アメリカのクラシック・ムービー・チャンネルで頻繁に流れていたという事実にぞっとした。あるいは、ひたすらコメつきバッタのようなお辞儀を繰り返し、不気味なにやにや笑いを浮かべる日本人のイメージも、今でも健在なのだろう。異文化の理解には顔の見える心の通った交流が大事と改めて思う。2017/03/24

ポチ

1
いやー、ここまで事態が深刻だとは。知ってるつもりだったが予想以上にひどかった。なぜ日系や中国系などのアジア系を見ると目をつるマネをする人がいるか理解できなかったが、ハリウッドが白人たちにテープなどでいっしょけんめい目をつり上げさせてたからなのね。パール・バックの名作「大地」をオール白人で映画化するってどんな狂気よ?マーロン・ブランドやキャサリン・ヘプバーンまで日本人、中国人を演じてたとは驚いた。2023/05/28

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