内容説明
黄金時代の夢、失われた古代の回復に、イタリア・ルネサンスの巨匠たちが情熱の限りを尽くしていたそのときに、何の私心も、無用な思想ももたずに大天使は古代からやってきた、天上の美を伝えるために―。フォシヨンが描くラファエッロ。待望の名著初訳。
目次
第1章 イタリア美術とラファエッロ(幸福の絵画;ラファエッロ礼讃 ほか)
第2章 揺籃期のラファエッロ(ウルビーノ・グループ;ペルジーノの工房 ほか)
第3章 ローマ期のラファエッロ(ローマの光景;ユリウス二世と普遍教会 ほか)
第4章 解釈の試み(影響と独創;ラファエッロの素描 ほか)
著者等紹介
フォシヨン,アンリ[フォシヨン,アンリ][Focillon,Henri]
1881‐1943。フランスの美術史学者。版画家ヴィクトルの子として生まれ、豊かな芸術的環境のなかで育つ。パリのエコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範学校)で古典文学を学んだのち、リヨン大学で近代美術史、パリ大学で中世美術史の教授などを務めるとともに、中世・近代美術に関する重要な著作を次々と発表する。第2次世界大戦の勃発とともにアメリカに渡り、イェール大学で考古学と美術史を講じ、フランスの解放をまたずにアメリカで客死した
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感想・レビュー
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ジュンジュン
9
まず良かった点を。有名な絵画がドーンと1ページに掲載され(ただし白黒)、見やすい。そうじゃなかった点は、読みにくさ。原因は古さ(1926年)なのか、訳文なのか、原書そもそもなのか、わからないが、ちょっと格調高すぎた(僕にとっては)。2021/01/07
にっかん
0
ラファエッロって素敵な絵を描くとは思うけどちょっと地味。って思ってた自分の心を読まれてるような感覚になりました。 もう一回ラファエロ展を見たい。遅いんだけどさ。2013/11/05
こたこた
0
20世紀に書かれた本にしては珍しく、ほとんど手放しでラファエロを賞賛する本。図版も比較的多く、縦横まんべんなく触れる(それでいて広げすぎない)記述が良い。イタリアに行きたくなる。2018/04/28
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