出版社内容情報
20XX年。グローバリズムが進行し、日本国内では地下に治外法権の社会が広がっていた。地下住民の少女リオは仲間たちと革命を試みる──。究極の格差社会の中、懸命に生きる若者たちの友情、淡い恋情を描く、超エンターテインメント青春群像活劇。
内容説明
20XX年、「上」と「下」に階層が分断された社会。地下住民のリオは、空飛ぶバイク“アフロ”を駆るカイに命を救われる。“翼”を得たリオたちの狂乱は、やがて世界の中枢たる巨大企業へと向かう。格差が極限にまで広がった世界で暴れ、足掻く若者たちの苛立ちと狂騒、友情と淡い恋情を描く。
著者等紹介
三羽省吾[ミツバショウゴ]
1968年、岡山県生まれ。広告代理店でコピーライターをするかたわら、2002年に『太陽がイッパイいっぱい』で小説新潮長編新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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拓郎
86
本の雑誌のベストテンに入っていたので読みました。悪くはないけど正直期待したほどは面白くはなかった。作者紹介をみると50歳と結構年齢が高い方でした。いつも思うんですが予想より若い作家さんは滅多にいない気がします。皆さん作家として売れるまで苦労されてるってことですかねぇ。 2017/11/05
papako
42
久しぶりの三羽さんの新作。しかし、あまり楽しめなかった。SFだから?いやいや私はSF耐性あります。主人公が女の子だからかも。ありえそうな近未来ではあるけれど、世界観を深めるよりも、登場人物たちの会話主体ですすむ物語に、あまり入り込めませんでした。ラストにむけたミスリードもあまり効果が感じられず。この作家さんに求めていたものと違ったので、期待はずれだったのかもしれません。2016/05/23
み
26
う~ん、この作家さんにしては、読み終わって????が浮かびました、一番言いたかったのはどこだったのかなぁ(^-^;面白かったんだけど、近未來な設定は得意じゃないのよね…。ヒトの遺伝子操作が行われる時ってありそで怖い。2016/04/03
ASnowyHeron
23
近未来な作品の世界観はよかった。自分的にページ数は関係なく読むのに時間がかかった。2016/05/22
マッピー
12
近未来の日本が舞台のディストピア小説。こういうの、好きなんですが、これはダメでした。格差がとんでもないことになっている日本では、超高層マンションに住み贅沢三昧の人たちがいると思えば、日本国民としての一切の権利を持たない地下住民もいる。でも、中間層の人たちは何をやっているの?格差をテーマにしているのに、経済が全く書かれていない。こんな捻じれた日本の様子を、世界はどう見ているのか、という描写もない。そういうことを書けばいいのに、話を大きくしてしまったから、スッカスカになってしまった。うーん、残念。2018/10/30