内容説明
家康ゆかりの長屋門のある屋敷をもち、村の大庄屋を世襲してきた平左衛門家。明治維新期、竹山謙三は神主として遠州報国隊に参加し、その後は慶応義塾の「文明」を御旗に、官員、銀行家へと転進する。激動の時代、新しい時代の新しい身分と役割を求め、活動し、家格を高めていった一族の幕末から近代。
目次
おくにのおうち
門と蔵
刀と裃
夜明け前
草莽の志士
廃仏毀釈
西洋学校
青雲の志
豪農民権
田舎愛国
百姓と銀行
富豪の時代
東京の旦那様
著者等紹介
竹山恭二[タケヤマキョウジ]
1931年東京都生まれ。1953年慶応義塾大学法学部政治学科卒業。(株)東京放送でテレビニュース記者、ドキュメンタリー番組制作、映像ライブラリーなどの業務に従事。退職後、記録映像作家、文筆業。専攻は日本近現代史。文筆作品のほか、映像作品には東京放送における多くのドキュメンタリー番組や、国内各コンクールで受賞した「南の国からのメッセージ」「海と風と太陽」「モンバサ国際空港」のシナリオなどがある。2005年『報道電報検閲秘史―丸亀郵便局の日露戦争』(朝日選書)で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
wang
0
徳川家康お立ち寄りの楠を誇りとする旧家の歴史。旧家の記録を詳細に調査。特に幕末期の当主梅七郎とその子謙三に焦点。幕末に大庄屋として名字帯刀裃独礼などの名誉を得て藩に貢献し維新後は地租改正業務に奔走した父と、遠州報国隊として倒幕戦争に従軍さらに西南戦争や自由民権運動に参加、殖産興業の起業家としても活躍した子の一世代の格差の大きさは驚愕もの。激動の時代の先端を生きた謙三の生涯は大河ドラマにしてもいい。文章も明解で面白い。傑作。地方豪農の生活も詳細にわかる。維新で家格を無にし、農地解放で家産を失う虚しさも。2011/12/14
スズキ
0
興味もてず2008/09/18
冴人
0
イマイチ2008/08/10
じゅう
0
自称天皇について調べ物をしていたら、この本に巡り合ったので何かの縁と思い購入。江戸時代の庄屋、竹山家の歴史。明治になって社会が大きく変わるにあたっていろいろ事業で頑張ったり苦労したことが描かれているが私の苦手なジャンルの話なので今一つ楽しめなかった。有名人がチラッチラッと登場するところは面白い。2023/11/03
-
- 和書
- わかりやすい数理計画法